長野県飯田市の天竜川の堤防道路から車が転落し、水門に衝突した事故では、乗っていた男性4人全員が死亡した。一夜明けた現場には、死亡した男性の友人が献花に訪れ、涙ながらに胸の内を明かした。
友人「言葉が出なくて」
4月25日昼過ぎ、事故現場を訪れ花を手向けた男性。「いきなりのことだったので、言葉が出なくて。これから、一緒にいろいろなことができたのに、悔しい思いが強くて」

事故で亡くなった駒ヶ根市の杉崎蓮さんの友人が涙ながらに悲痛な胸の内を語った。
事故から一夜が明け、悲しみが広がっている。
自動車整備科の訓練生4人が死亡
原形をとどめないほどに壊れた黒い乗用車。
飯田市松尾清水で、24日午後0時半過ぎ、天竜川の堤防道路から乗用車が転落し水門に衝突した。

車を運転していた池田稜生さん(20)と、同乗していた近藤佑哉さん(19)、杉崎蓮さん(20)、勝野碧人さん(19)の4人が病院に搬送されたが、全員の死亡が確認された。
4人は、現場近くにある県飯田技術専門校の自動車整備科の訓練生だ。
4人は昼休みに外出か
鮎沢宏和校長によると、4人は午前中は校内で授業を受け、事故当時は、昼休みで外出していたという。

校長は「ショック、正直どうしてという気持ちが強い。休み時間に無駄な外出はしないよう規定はしているが、(外出が)どういう目的でというのも、正直(わからない)。まじめに熱心に取り組んできた。教員視点から見ても、一生懸命やっていると」と語った。
友人「もう一回一緒にバレーを…」
事故から一夜が明け、現場では、花を供えたり手を合わせる人の姿が見られた。
近所の男性は「こんな痛ましい事故は初めて見た。親御さんや学校の関係者はショックを隠せないと思う」と話した。

昼過ぎには、亡くなった杉崎蓮さんの友人も献花に訪れ、「本当に面白くて、一緒にいるだけで楽しい友達でした。蓮くんとは、中学のときに同じバレー部で、もう一回一緒にバレーしたかったな」と声を絞りだした。
警察は、現場の状況から、ハンドル操作を誤ったとみて、事故の詳しい状況を調べている。
(長野放送)