秋田県羽後町に4月19日、古民家をリノベーションした宿泊もできる文化交流施設がオープンしました。コンセプトは「風流踊(ふりゅうおどり)」の一つとして国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された「西馬音内の盆踊」で、客室には踊りに使う衣装が展示されているほか、祭りをイメージしながらサウナも楽しめます。
羽後町の西馬音内本町通りに19日にオープンしたのは「盆宿U(ぼんやどユー)」です。林業に盛んに取り組んでいた旧柴与家(しばよけ)の築180年以上にもなる母屋や蔵をリノベーションした施設で、2024年6月から工事が始まり、2025年4月上旬に完成しました。
施設のコンセプトは、町の伝統行事でユネスコの無形文化遺産に登録された「風流踊」の一つ「西馬音内の盆踊」を知ってもらおうというもの。母屋は大きな改修はせず、コミュニティスペースとしてイベントやワークショップなどに活用され、交流人口の拡大が期待できるほか、米蔵はカフェとバーに改築され、名物の西馬音内そばなどが提供されます。
一方、家財などを保存していた内蔵では宿泊もできます。部屋のタイプは4種類あり、盆踊りで使う端縫いや藍染めの衣装が展示されている部屋が用意され、静かで落ち着ける空間が広がっています。
木材を保管していた蔵は、湯をかけて蒸気を発生させるロウリュウタイプのサウナに生まれ変わりました。サウナにはBGMとして盆踊りのはやしが流れています。編笠をモチーフにしたオリジナルのサウナハットも備え付けられていて、体を整えながら西馬音内の盆踊の世界が楽しめます。
盆宿U・京野健幸さん:
「気軽に来てもらい、羽後町・西馬音内を知ってもらいたい。地域の人との交流を生んだり、町の施設や商店に人が流れていくような場所になってほしい」
カフェやバーなどは宿泊客以外も利用できます(午前7時~午後9時まで)。