天皇皇后両陛下が主催される春の園遊会が、赤坂御苑で開かれました。
愛子さまなど皇族方が通られるルートが62年ぶりに変更され、さまざまな場所で会話の輪が広がりました。
午後2時ごろ、陛下と和装の皇后さまは淡い水色の振袖姿の長女・愛子さまや皇族方とともに赤坂御苑に姿を見せられました。
各界から約1800人が招かれ、両陛下は、文化功労者でプロゴルファーの青木功さん、女子ソフトボール元日本代表監督の宇津木妙子さん、漫画家のちばてつやさんやバレエダンサーの森下洋子さんなどに歩み寄り、声をかけられました。
青木功さん「陛下(皇后さまが)ゴルフを」
皇后さま「いえいえいえイギリスで少しだけ習って」
陛下「私もちょっとだけやりましたけれどなかなか」
青木功さん「お忙しいからね、またチャンスがありましたら手ほどきしますよ」
皇后さま「今も定期的になさってるんですか?」
青木功さん「少しやっています。まぁ少しずつですけどね、健康にいいですから」
中学・高校時代にソフトボール部で活躍していた皇后さまが、宇津木さんとソフトボール談義に花を咲かせられる場面もありました。
陛下「ソフトボール界にですね、大変ご尽力くださって」
宇津木妙子さん「ソフトボールを始めて60年=還暦を迎えました。ソフトボールだけで最高の人生だったです。今は子どもたちを中心に投げたり走ったり、子どもたちからたくさんパワーをいただいて、まだまだ自分ができることをやってきたいなって。まだまだノックやってるんですよ」
両陛下「あ~そうなんですか」
宇津木妙子さん「今度ね、皇后陛下に一度ノックしたいなと思って」
皇后さま「ありがとうございます」
宇津木妙子さん「時間お忙しいと思いますけど」
陛下「雅子が上手に捕れると」
皇后さま「そしたら愛子が」
宇津木妙子さん「ぜひ本当に一度試合に。またぜひ観戦していただけたらうれしいなと思いますけれども」
皇后さま「東京オリンピックの時も素晴らしかったですね」
宇津木妙子さん「本当に若い選手が頑張ってくれて本当にうれしかったです。一度本当にやってほしいなとみんな期待しています」
皇后さま「ちょっと体が動かない」
宇津木「いえいえ。できればぜひお願いしたいなと。愛子さまも」
皇后さま「愛子も大好きで。最近は運動する機会がないんですけれど」
宇津木「一度ご縁をいただいてお伺いしたいなと。ノックバットを持っていきたいなと」
陛下「ノックバット!」
これまでは両陛下と皇族方は一列になり、1つのルートで苑内を回られていました。
そのため、多くの招待客が日差しが強い場所に集中し、体調を崩す人もいたことや、より多くの人が皇室の方々と交流し、飲食も楽しめるよう配慮し、両陛下のルートはそのまま変えず、秋篠宮ご夫妻、愛子さまと佳子さまなど皇族方は、途中からそれぞれ2つのルートで苑内を巡られました。
ルートの大きな変更は、赤坂御苑で園遊会が行われるようになった1963年以来62年ぶりです。
社会人2年目となり、公務と両立を図っている愛子さまも和服姿で「何をお召し上がりになりましたか?」などと、にこやかに声をかけられました。
佳子さま「お食事はお召し上がりになりましたか?」
招待者男性「全部一通り」
佳子さま「一通り」
招待者男性「おなかいっぱい」
佳子さま「良かったです」
佳子さま「あちらに藤の花が咲いております」
今回は、令和になって初めてアルコールが提供され、参加者が御料牧場産の肉を使ったジンギスカンや焼き鳥、オードブルなどとともにアルコールも楽しむコロナ禍前の光景が戻ってきました。
爽やか晴天のもと、両陛下や皇族方は参加者と和やかに歓談されました。