4月18日、岩手県は県内全域を対象に「ツキノワグマの出没に関する注意報」を発表しました。発表は7年連続です。
岩手県によりますと、クマの人里への出没は、クマのえさとなる「ブナの実」の結実状況との関連が深いことが明らかになっているということです。
東北森林管理局の調べでは、岩手県内の2024年のブナの実の結実状況は2023年より増えたため、メスのクマの栄養状態が良く、妊娠に適した状態になった可能性があるということです。
このため岩手県は、2025年は親子連れのクマが市街地に出没したり、人や物への被害が増えたりするおそれがあるとみて、4月18日に「ツキノワグマの出没に関する注意報」を県内全域に発表しました。
この注意報が岩手県内に発表されるのは、7年連続です。
岩手県内でのクマの出没をめぐっては、4月2日に盛岡市内を1頭のクマが徘徊し、市内の寺で捕獲されたほか、紫波町では4月16日から18日までクマの目撃情報が11件あり、目撃場所から近い町内のサクラの名所・城山公園が入場規制される事態となっています。
この上で県は、クマの出没状況をこまめに確認することや、生ごみなどクマのえさになるものを自宅の周りに置かないようにすることなどを県民に求め、注意を呼び掛けています。