2024年年7月に移転オープンした岩手県北上市上江釣子にある「江釣子屋」は、リーズナブルな価格、驚きのボリューム、さらに味も魅力的な人気店だ。
駐車場や店内も以前よりゆとりのあるスペースに生まれ変わり、ゆっくりと食事を楽しむことができる。
看板メニューのランチで特に人気があるのが、数量限定の「刺身定食」だ。
常時13~15種類のネタが入っているが、その日の仕入れによって一日一日違う内容の定食になっているという。
この日のネタにはズワイガニやマダイ、寒ブリなど新鮮なネタが並ぶ。
平日は8食、土日祝日は10食限定ということもあり、これを目当てにお客さんがオープン前から行列を作る。
店主の佐藤真さんは、「正直、原価割れはしている。創業当初からずっと出し続けていて、『刺身定食』のコンセプトは、みんなに喜んでもらえるような定食を作りたいと始めたので、そこは曲げずに今までやってきた」と話す。
寿司店で修業をしていたという佐藤さんが新たに始めたメニューが、15種類のネタが味わえる「江釣子屋の鮨」だ。
店主 佐藤真さん
「(シャリに)赤酢を使っているのでコクがすごい。春先・夏場にかけての今が貝類はいいと思う。すしも刺身定食に次ぐ看板商品にしたいと始めた」
寿司職人でもある佐藤さんが厳選したネタの寿司は並んででも食べたい逸品だ。
海の幸以外のメニューも豊富で「とろホルモン丼ととろろめかぶそば」もリーズナブルなひと品だ。
店主 佐藤真さん
「キクアブラというホルモンを使い、プリプリ感も味わいつつ、独特な食感が味わえる。めかぶとろろそばは三陸産で今が旬のめかぶを使って、そばと一緒に提供している」
噛むほどにうまみがひろがる豚ホルモンの一つ「キクアブラ」は、たれの塩味と玉ねぎの甘さのバランスが絶妙だ。そして香り高い三陸産のめかぶととろろが入ったそば。ボリュームあるこのセットが1000円以下で食べられるお得なメニューだ。
佐藤さんは「食材など高騰しているが、なるべく税込み1000円を切るランチを提供したい」と話す。
そして「(お客さまを)待たせないように案内するなどあるが、改善しつつスムーズな営業をして、快適な食事ができる環境づくりを取り組みたい」と今後について語った。
「江釣子屋」は、お客さんの笑顔のために採算は度外視、厳選した食材の料理が味わえる店だ。