陸上自衛隊オスプレイの佐賀空港への配備計画で、九州防衛局は2025年7月9日に駐屯地を開設し配備を始める方針を佐賀県などに伝えた。最終的にはオスプレイ17機とヘリコプター50機が配備される見通しだ。

オスプレイ 木更津から佐賀空港へ

2025年4月15日午前、佐賀県庁に九州防衛局の江原康雄局長や、現在、千葉県木更津市でオスプレイを運用している輸送航空隊の青山佳史隊長が訪れ、佐賀空港配備のスケジュールを県に伝えた。

佐賀県庁を訪れた九州防衛局の江原康雄局長ら(2025年4月15日)
佐賀県庁を訪れた九州防衛局の江原康雄局長ら(2025年4月15日)
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輸送航空隊の青山佳史隊長は県に対し「(2025年)7月9日以降、飛行の安全を最優先に、整備の状況・天候の状況などを加味しながら、(オスプレイが)順次佐賀駐屯地に来る予定で考えています」と配備計画のスケジュールを説明した。

防衛省の計画では、2025年7月9日に「佐賀駐屯地」を開設し、木更津市の輸送航空隊を移駐するとしている。

オスプレイ17機とヘリ50機配備へ

また、機体の配備も順次進める予定で、17機すべての移駐が終わるのは8月中旬を予定している。いつ飛行を始めるかは未定だという。

建設が進む「佐賀駐屯地」(2025年4月15日)
建設が進む「佐賀駐屯地」(2025年4月15日)

佐賀空港の西側で進んでいる駐屯地の建設は2023年6月に始まり、オスプレイの配備に最低限必要な隊庁舎や格納庫などを優先して整備している。

オスプレイを配備した後も工事は続き、最終的には陸自オスプレイ17機と目達原駐屯地のヘリ50機が配備される見通しだ。

県「安全第一と真摯な情報公開を」

配備スケジュールの説明を受けた佐賀県政策部の前田直紀部長は、「駐屯地が開設され、陸上自衛隊のオスプレイが配備されるということで新しい局面に入っていく。移駐の計画については防衛省の方で様々な事情があっての、こういう対応だろうと考えていますけれども、移駐においても安全第一に対応していただきたい」と述べた。

また佐賀県の山口知事は、今後の防衛省の対応について次のように求めた。

佐賀県 山口知事:
さまざまな運用についても安全第一で向きあってもらいたいということ。これまで同様、真摯に我々に情報公開をして対応してもらいたい

佐賀市「早めの情報提供を」

この日の午後には駐屯地が立地する佐賀市にも同様の説明が行われた。

建設が進む「佐賀駐屯地」(2025年4月15日)
建設が進む「佐賀駐屯地」(2025年4月15日)

説明を受け、佐賀市の池田一善副市長は「隊員や隊員の家族の動きも今後出てきますので、早めの情報提供をお願いしたところです。改めて安全対策についても、いつも言っていることですが、含めてお願いしたところです」と述べ、早めの情報提供と安全対策を要望した。

九州防衛局 江原康雄局長:
安全安心にということで繰り返し求められた。引き続き情報提供を密にしてもらいたいと言われたと認識している

一方、暫定配備の期間が過ぎてもオスプレイが駐機することについて千葉県木更津市は、「移駐期間における訓練飛行は行わないこと、また、機体整備のための試験飛行は海上の空域で実施することを確認した」とコメントしている。

(サガテレビ)

サガテレビ
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