全国の蔵元で活躍する南部杜氏が2024年の夏から仕込んだ日本酒の出来を審査する鑑評会が4月10日に岩手県花巻市で開かれました。
2025年も品質は良いということですが、“トランプ関税”の影響を懸念する声も聞かれました。
南部杜氏協会では1911年から毎年鑑評会を行っていて、2025年は全国130の蔵元から吟醸酒の部と純米酒の部に合わせて581点が出品されました。
10日は国税局の鑑定官や県工業技術センターの研究員などが味や香りを審査しました。
冬の気温が高いと酒造りに適さないとされますが、2025年も高い技術により出来はいいということです。
県工業技術センター醸造技術部 平野高広部長
「果物を思わせるような華やかな香りがあって、酸味や甘味・うま味のバランスの取れた非常に品質の高いお酒が揃っている」
2024年その製法がユネスコの無形文化遺産にも登録された日本酒は、財務省によると2024年はアメリカへの輸出額が114億円と前の年より26%伸びていて、さらなる輸出拡大も期待されていましたが、トランプ大統領による関税政策がどう影響するのか南部杜氏協会でも懸念しています。
南部杜氏協会 梅澤努会長
「日本食と日本酒がセットで皆さんに受け入れられてきたところだったので、今回はショックというか出鼻をくじかれたなという感じ」
協会では今後も状況を注視したいとしています。
鑑評会で上位に入った杜氏は4月23日に表彰されます。