春になり再び市街地でクマが目撃されるようになってきました。冬眠から目覚めたクマが活発に動き出すのを前に9日、秋田市で県や市町村の担当者が、被害防止の対策や今後の対応などを話し合いました。
2024年度、秋田県内でクマが目撃された件数は1340件で、けがをしたのは11人でした。けが人の数は、大量にクマが出没した2023年度を除く過去10年の平均とほぼ同じでした。このうち2025年は、3月までに目撃情報が163件寄せられ、冬眠から目覚めたクマが人の生活圏で活動し始めています。
9日はクマの被害防止に向けた対策を検討する会議が秋田市で開かれ、県から2025年度の計画が示されました。
これまで県は、人とクマの生活圏を明確にするために緩衝地域を設ける「ゾーニング」を提唱していますが、これからは地図上でそれぞれの生活圏を具体的に区分けしていきます。
緩衝地域も細かく分類し、特に被害が多発するリスクが高いと考えられるエリアを“管理強化ゾーン”と定め、積極的なクマの捕獲や箱わなの設置に取り組みます。
県自然保護課の加賀谷一樹課長は「区域はまだ決まっていないので、どこでやるかは決まっていない。これまで禁止されていた親子グマや穴グマの捕獲をしていこうと考えている」と話しました。
また「ツキノワグマ出没警報」が発表されているかいないかにかかわらず、毎シーズン「クマ事故防止キャンペーン」を実施し、繰り返し注意を呼びかけます。