熊本市電は4月5日から一部増便とするダイヤ改正を実施する。2024年から運行トラブルが相次いでいる中、利用者からは増便を歓迎する声が聞かれた。
減便前までは戻らないものの一部増便
乗務員不足と安全教育の強化を目的に、2024年6月末から減便されていた現在のダイヤ。熊本市交通局は乗務員の増員は行ったものの、教育期間がさらに必要などとして、減便前までには戻せない『一部増便』を行う。

4月5日からの新ダイヤでは平日では11本増やし、朝の混雑時は新水前寺駅前電停を始発とする便が1本増便に、また最終便は現在より30分程の繰り下げとされる。

熊本市交通局・運行管理課の荒木敏雄課長は「先日の事故等でご迷惑をおかけし、申し訳なく思っています。利用者の利便性を確保するために、少しでもダイヤを戻したいと、今回、一部増便として対応し、利用者に満足いただけるよう、安全性も確保しながらやっていきたい」と話した。
トラブル相次ぐ熊本市電 3月は追突事故も
熊本市電は2024年1年間で16件の運行トラブル、そして2025年3月には追突事故で15人の負傷者を出した。

熊本市電の利用者は「〈ちょっと怖いかな〉というのもありますが、私たちの年齢になると車がないので電車かバスになる。どこに行くにも必要となるので増便というのはありがたい」と話し、別の利用者は「利用する側としてはなくなったら困るので、事故とかは減ったらうれしいと思う」と期待を寄せた。

安全運行の徹底と乗客の利便性向上という大きな命題を抱えながらの増便ダイヤが、4月5日から始まる。
(テレビ熊本)