諏訪市(長野県)は2025年度、新たな休暇制度で「孫休暇」を導入しました。急な孫の看病などで休みを取得できるもので県内の自治体では初めてとみられます。狙いを聞きました。
諏訪市の教育次長・細野浩一さん(56)。市が2025年度導入した新しい休暇制度を歓迎しています。
諏訪市 教育次長・細野浩一さん:
「働き方を見直す、そんなきっかけにもなったのかなと感じています」
その休暇制度とは「孫休暇」です。子を持つ職員が急な発熱などに対応するために年5日取得できる有給の「看護休暇」を「孫を持つ職員」も取得できるようにしました。
看護だけではなく、行事への参加などでも取得できます。
諏訪市 総務課職員係・幅健吾係長:
「祖父母による育児参加、サポートも増えてくる中で、関係者がワンチームとして育児をしていく必要がますます高まっていくと思います」
市が把握している孫がいる職員は現時点で5人ですが、今後、定年の延長化で需要が高まることを見越しています。
冒頭で紹介した細野さんも対象の1人。共働きの長男家族と同居していて、小学2年生と1歳の2人の孫がいます。
これまでは有給を当てていましたが、制度化で休みがとりやすくなり、職場全体の働きやすさにもつながると考えています。
諏訪市 教育次長・細野浩一さん:
「やはり緊急で熱を出したり、そういうケースが多い。父母が仕事をする、子育てする、それを両立させていくうえで、われわれ祖父母の支援は不可欠。それぞれの職員が取得しやすい、そんな職場づくり、コミュニケーションが大切だと思います」
市民の反応は―。
市民:
「今は若い人が働いて一生懸命やっているので、そのお手伝いでいいんじゃないですか」
「私も今後あるかもしれないので、民間にも広まっていくといいですけど」
「孫休暇」の導入は県内の自治体で初めてとみられ、市は、今後、制度が民間にも波及してほしいとしています。
諏訪市 総務課職員係・幅健吾係長:
「子育てしやすい環境を事業所としての諏訪市役所としてつくっていくことが、ほかの事業者に波及することで、地域として働きやすい職場環境の充実につながることが期待されます」