岩手県矢巾町のラーメン店「麺処しな川」は、焼き魚の風味を生かしたオリジナルのラーメンが味わえる県内では珍しい新感覚のラーメン店だ。
店長の品川高紀さんは「スープに焼いた魚を溶かし込むというのが結構難しくて技術が必要」と話す。
2025年2月に矢巾町にオープンした「麺処しな川」は、朝7時からラーメンが味わえる。
店内は畳のある落ち着いた雰囲気でゆったりと食事を楽しむことができる。
店の看板メニューは「濃厚炭火焼魚ラーメン」。炭火で焼いた魚を店の特殊製法でスープに溶かし込んだラーメンだという。
品川さんは「最初は煮干しラーメンをやろうと思っていたが、煮干しだけでは弱いと思い、他県でも『炭火焼き魚ラーメン』をやっているのを見て挑戦してみた」と話す。
「濃厚炭火焼魚ラーメン」は鯖・鯵・海老の3種類あり、その中で特におすすめなのが、鯖だという。
「個人的に鯖が好きで、それをスープに溶かし込んだらうまいだろうなと思った。鯖が一番思い入れがある」と話す品川さん。
着丼した時に炭火の香りがすぐにして、魚の奥深い味が一口目からくるというところが特徴だという。
炭火焼の魚を丸ごと使ったスープ、油、かえしのベースには煮干しを使用していて、炭火で焼いた鯖のうまみと煮干しの風味が混ざりあう新感覚のラーメンだ。
スープにぴったりの麺は「食感がパツパツでプリプリしたストレート麺が合う」と考えた品川さんは、製麺会社・中野製麺と共同開発した。
自家製チャーシューは豚の肩ロースを低温調理で仕上げた。
また、サイドメニューも人気で、プラス200円で定食にすることができる。
チャーシュー丼は自慢のチャーシューをどんぶりからはみ出すほどに乗せてタマゴの黄身を添える。
さらに、もうひとつの店長のおすすめ「濃厚魚介まぜそばの煮干し」追いめし付きは、太麺の平打ち麺に味付けは煮干しのかえし(うまみを凝縮したしょうゆのタレ)のみで提供している。
品川さんは「麺の味と自家製煮干しのかえしの味を純粋に味わってほしいとシンプルな味付けにした」とこのメニューへの思いを語った。
今後について「限定麺も予定しているので、お客様に飽きられないように常に新しいおいしいものを提供できたらと思っている」と話す品川さんは、新感覚のラーメンをこれからも追求していく。