政府は、28日の閣議で、矢田稚子首相補佐官の31日付の退任を決めた。
矢田補佐官は、労働組合出身で、国民民主党の参院議員を務めた。2022年の参院選で落選。23年の内閣改造の際に当時の岸田首相が首相補佐官に起用し、石破政権でも続投していた。
会見で退任を発表した林官房長官は、「矢田補佐官は、これまでのキャリアを生かして、賃金・雇用担当として現場への積極的な訪問を行いながら助言や提言を行っていただいたが、担当していた内容に一区切りがついたところであり、それを踏まえて、石破首相が判断した」と説明した。
矢田補佐官が座長をつとめる女性活躍推進に向けた政府のプロジェクトチーム(PT)は26日、今後の課題と対応策をまとめた報告書を石破茂首相に提出した。
提出後に矢田補佐官は記者団に対し、「男女の賃金格差は、ジェンダーの問題とか人権の問題と捉えられがちだが、経済そのものだ。人手不足の中、女性たちが自分のスキルを意識して発揮してもらう。経済効果があり、各地域が本気になって取り組んでほしい」と述べていた。