全国でもガソリン価格が高い地域、大分県。
実は県内の約6割のガソリンスタンドで価格表示をしていないことが分かった。こうした状況に客からは不安の声や、当然のように思っていたなど様々な声が聞かれた。
なぜ価格を表示しないのか、ガソリンスタンドを直撃した。

大分市のガソリンスタンド
大分市のガソリンスタンド
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「競争力が働いていない」という指摘も

石油情報センターによると、17日時点の県内のレギュラーガソリンの平均販売価格は1リットルあたり189.3円で、前週と比べて0.3円安くなったものの依然高値が続いている。

こうした中、11日県議会の一般質問で県民クラブの福崎智幸議員がガソリン価格について取り上げた。

高値が続く要因の一つとして「価格を表示していないガソリンスタンドが多いため競争力が働いていない」と質した。

大分県のレギュラーガソリン平均販売価格
大分県のレギュラーガソリン平均販売価格

県「看過出来ない重要な問題」「価格表示を行うよう事業者へ改めて要請」

ーー県民クラブ 福崎智幸議員
「消費者にとっては事前に価格を把握することが重要であり、こうした不透明な状況は消費者保護の観点からも看過出来ない重要な問題だと考えます」

ーー県生活環境部 島田忠 部長
「事業者団体に対し、店頭での価格表示を行うよう従来から協力を依頼していて先月も事業者への周知を改めて要請したところです」

大分県議会(11日)
大分県議会(11日)

2024年12月時点で価格を店頭で表示している店は大分県内全体で37.5%

県では県内200店舗のガソリンスタンドを対象に年2回調査を行っている。

それによりますと2024年12月時点で価格を店頭で表示している店は県内全体で37.5%だった。

市町村別にみてみると価格を表示している店のワースト3位は別府市で0%、由布市で11.1%、大分市で12.5%でした。

一方、価格を表示しているトップ3は宇佐市で76.9%、九重町・玖珠町、中津市で66、7%となっています。

県の担当者は「結果に対しては分析していない。ただ、ガソリン価格が高くなると価格を表示しない店が増える傾向がある」と話しています。

ガソリン価格表示割合
ガソリン価格表示割合

11日、大分市内をまわってみると価格を表示していないガソリンスタンドがありました。

なぜ、県内ではこうした店が多いのだろうか。この店の店長は次のように話す。
「価格を出していない理由として、(他店と比べて)値引きの格差とかも結構あるので出していないような感じでもある。何年か前からずっと表示していなくてそのままの流れがいっているような感じで特に意味合いはない」

大分市のガソリンスタンド
大分市のガソリンスタンド

客からは「不安」「東京は価格がほとんど出ている」といった声が

こうした、ガソリンの価格を表示しないことについて、客は。
「非表示は不安。でもどこに行っても値段は変わらないかなと思うので、近いところで入れるようにしている」

一方で、別の客からは「あまり県外で入れることがないので、逆に当然のようになっていて、知らなかった」といった声も聞かれた。

また東京から来た客は「他店との競争でもって高かったり安かったりするのでは。東京は価格がほとんど出ている」と話す。

ガソリン高騰が続く中、県内のガソリンスタンドで目立つ価格が表示されない状態。

価格を表示することは義務ではないが、県も店頭価格を表示するよう事業者に要請していて今後、どのような対応になるのか注目である。

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テレビ大分
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