マリニンはやる気を上げる存在
世界の頂点を目指す上で忘れてはならないのが、世界王者イリア・マリニンの存在だ。
去年は異次元の演技で歴代最高得点を叩き出した“4回転の神”は、今季全勝中と健在。

マリニンについて率直な思いを聞くと「マリニン選手に勝ちたいっていうのを一番には考えてなくて。とにかく“今季の自分に勝てるように”という思いで必死に練習している。視界に入るだけで意識しちゃうので(笑)。でも、自分の試合へのやる気やモチベーションを上げてくれる存在で、僕はライバルや仲間の存在に恵まれていると思っている。自分自身の120%をこなせたら、少しでも追いつけるんじゃないかな」と鍵山。

そんな鍵山は、演技後半のステップシークエンスが盛り上がるポイントだと話す。
「ステップに関しては最初から最後まで盛り上げるつもりでやっています。自分の世界だけに浸るのではなく、しっかりと決めるところは決めて、お客さんやジャッジのみなさんの顔をしっかり見ることを意識しています。そこをやり切るだけなので、最後倒れてもいいくらい、必死です」
マリニンからも「ボストンで披露したら盛り上がりそう」と言われたという、渾身(こんしん)のフリーを準備中だ。