18日、寒気を伴った低気圧の影響で真冬の寒さとなった西日本では「3月の雪」が降り、九州各地を白く染めた。そして、そんな「3月の雪」は18日夜から19日にかけて東京でも降る可能性がある。開花目前の桜に影響はあるのだろうか。
各地で“寒の戻り”「ひょう」や「あられ」も
上空の寒気の影響で大気の状態が不安定となった東京都内。

18日午前8時頃には、小平市でひょうやあられが降った。撮影者によると、約10分間降り続けたという。

日の出前には、多摩市であられが激しく降る様子が見られた。降ったあられで駐車場の車の屋根は真っ白になっていた。

西東京市では、柵の隙間からタヌキが珍しそうに、あられが降る様子を見つめていた。

佐賀・神埼市では、降りしきる雪で辺り一面が真っ白になっていた。木々の枝にも雪が積もり、3月の九州とは思えない雪景色が広がっていた。

大分・九重町も真冬に逆戻りし、温度計は氷点下4℃を表示していた。
この大雪に湯布院から来たという観光客は、車の運転に大慌てで「出発するときは晴天だった。どんどん大雪!チェーンを頼んで巻いてもらった」と話していた。

京都からの観光客も「『九州だから降ってないやろ』と思ったら想定外。最初普通の道で上ってきたら、途中から様子がおかしいなと思って。気づいたらこんな感じで、一面“銀世界”」だと驚いた様子で話す。
寒気を伴った低気圧の影響で真冬の寒さとなった西日本。3月の雪は九州各地を白く染めた。

福岡・岡垣町では午前10時頃、梅の花が咲く中、ひらひらと大粒の雪が舞っていた。西日本に雪をもたらした雲は、この後に関東へと流れ込んでくる見通しだ。
関東でも雪の予想…桜の開花予想は?
正午過ぎの東京・上野では、18日の都心は最高気温12.9℃にとどまり、ダウンジャケットが手放せない寒さとなっていた。

この冷え込みの中で18日から始まった「うえの桜フェスタ」(4月6日まで開催)に訪れた人は「春なのに寒かったので、桜を見れてやっと春が感じられた」と笑顔を見せた。

会場の上野公園には、お花見グルメとして日本全国のご当地メニューが集結し、広島からはお好み焼き、長野からは溶岩で焼く牛串などがそろった。
この寒の戻りで心配されるのが、ソメイヨシノの開花状況だ。

上野公園のソメイヨシノはまだ、つぼみ。
例年は3月20日前後に開花宣言が出されるが、2025年はこの寒さで開花が遅れているという。
さらに、18日夜から19日にかけては、東京でも雪が降る可能性が高まっている。

上野観光連盟・関観哉副理事長は「心配ですね、非常に心配ですけど、雨降ってつぼみ咲くような状況になれば」と期待する。

雨と雪の予想を見ると、東京には午後11頃から雨雲がかかり、日付が変わると多摩地方で強い雪となり、都心ではみぞれか雨が降る見通しだ。

この大雪予報に、NEXCO中日本は、18日夜から中央自動車道の上下線の一部で予防的通行止めの措置を取る可能性があるとしている。
(「イット!」3月18日放送より)