20日(木)朝にかけて、低気圧や上空の寒気の影響で、西日本・東日本を中心にグッと冷え込みそうだ。しかし「暑さ寒さも彼岸まで」というように、20日(木)の「春分の日」を境に、暖気が優勢となり、東京都心でも最高気温20℃超えの日が続く予想となっている。

桜のイメージ
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一気に春本番となるため、今年は待ちに待った桜の開花から満開までが、案外早いかもしれない。

19日(水)にかけては“雪降る寒さ”

19日(水)にかけて、西日本・東日本の上空約5500メートル付近には、マイナス33℃以下と平年より10℃以上低い強烈寒気が流れ込む。

最低気温が0℃未満となる「冬日」の地点数は、日本気象協会の予想では19日(水)が全体の5割以上、20日(木)は6割以上と、ダウンコート必須の震える寒さとなりそうだ。

低気圧によって西から雨や雪の範囲が広がるため、19日(水)にかけて関東北部の山沿いでは大雪に警戒が必要だ。東京23区では積もることはないが、雨に雪がまざる可能性もある。

「春分の日」を境に一気に“春本番”

一方で、寒さの出口は見えてきた。20日(木)の春分の日を境に「暖気優勢」となる見込みだ。

東京都心は22日(土)頃から最高気温が20℃を超える日が続き、一気に春本番となりそうだ。

西日本ほど高温傾向となり、気象庁は17日(月)、北陸~沖縄に「高温に関する早期天候情報」を発表した。北陸、東海、西日本と奄美では23日(日)頃から、沖縄では24日(月)頃から5日間ほどは、この時期としては10年に一度レベルの高温となる可能性がある。

寒の戻りから一気の気温上昇で、3月下旬は桜の開花ラッシュとなりそうだ。

ポカポカで桜の「開花→満開」が早くなる?

東京では、開花~満開までの平均は8日(1953年~2024年)だが、1964年は、開花から3日で満開となった(4月2日開花/5日満開)。

桜のイメージ
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最近だと、1998年が開花~満開まで4日(3月27日開花/31日満開)と、最短記録2位タイとなっている。逆に、1966年は開花から満開まで16日もかかった(3月20日開花/4月5日満開)。

開花~満開までの日数は、気温が高いと短く、低いと長くなる傾向がある。

今年、東京の桜は、開花が3月22日、満開が3月28日の予想(日本気象協会:3月12日発表)だが、今週後半からはポカポカ陽気が続くため、開花~満開が早くなる可能性もありそうだ。

開花・満開予想を参考に、自分の目でも日々の桜の様子をチェックすると良さそうだ。

「サクラ散る サインは花弁が 赤信号」

桜は咲き始めは花弁が白いが、花弁が赤くなると花が散るサイン。筆者はお花見の時、ついつい花弁の色を確認してしまう。赤は花吹雪や花筏(はないかだ)など、また違う楽しみ方ができるようになるサインでもあるが、満開のタイミングをより長く楽しみたい方は、花弁の色にも注目してほしい。
【執筆:日本気象協会・福冨里香気象予報士】

フジテレビ気象センター
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最新の気象・防災情報や、「なぜそういったことが起こるのか?」現象の背景を徹底解説。フジテレビ気象センターに所属する気象予報士9人の他、日本気象協会、ウェザーマップとも連携し、天気を味方につけて毎日が楽しくなる情報や、つい誰かに話したくなるような情報などお届けします。