衆院本会議で4日午後、2025年度予算案について採決が行われ、自民・公明両党による修正案が、自公、日本維新の会などの賛成多数で可決、衆議院を通過した。
与党は維新の協力を取り付け、何とか予算案の衆議院通過にこぎつけた形で、政府関係者からも「かなりの綱渡りだった」という声が上がった。予算案は4日中に参院に送られ、政府与党は3月中の成立を目指す。
「かなりの綱渡り…」
午後2時半から始まった、衆議院の本会議。席につくと、満面の笑みを浮かべた、石破首相。

衆院議長:
令和7年度一般会計予算ほか、議案は委員長報告の通り議決致しました。
2025年度予算案は、自民・公明・日本維新の会などの、賛成多数で、衆議院を通過した。

少数与党として初めて迎えた通常国会。与党は、維新の協力を取り付け、なんとか予算案の衆議院通過にこぎつけた形だが、政府関係者からも「かなりの綱渡りだった」との声が上がった。
本会議に先だって行われた衆議院の予算委員会では、「年収103万円の壁」の見直しについて、国民民主党が石破総理を追及した。

修正案では、年収に応じ160万円まで非課税の枠を広げるなどの措置が反映されたものの、2024年12月に交わされた3党幹事長による合意が守られていないと、石破首相に迫った。

国民民主党・長友議員:
103万円の壁を、178万円を目指して今年から引き上げる3党間の幹事長合意は守られなかったというふうに受け止めている認識なんですけれども、石破総理が考える幹事長合意が履行されるリミットというのがあるのであれば教えて下さい。

石破首相:
幹事長合意がなくなったとは認識していない。178万円を目指すということについても、私どもとして考えが変わったわけでもございません。
国民・玉木代表が代表復帰後、初の会見
そして、節目となった今日、復活したのが国民民主党の玉木代表。

記者リポ:
玉木代表が記者会見場に入ってきました。代表復帰後、初めての定例記者会見に臨みます。
自身の女性問題による3カ月の役職停止処分を終え、代表に復帰した玉木代表は笑顔も見せる場面もあった。

国民民主党・玉木代表:
改めてお詫びを申し上げたいと思います。夫婦の信頼関係は揺らいでおりませんし、これからも家族を大切に取り組んでいきたいと思っております。
「年収の壁」の見直しについて、178万円までの引き上げを求めていた玉木氏はこう述べた。

国民民主党・玉木代表:
力不足ですね。予算に影響を与えることができた取り組みは、決して無駄ではなかったし、この夏の参院選挙は日本の政治を変える夏にしたい。この夏を、手取りを増やす夏にしていきたい。

会見終了後には、「ハグハグハグ!」という声がかかる中、榛葉幹事長と固い握手を交わした。
論戦の舞台は衆議院を通過し参議院へと移り、石破首相の正念場は、まだ続く。
(「イット!」3月4日放送より)