進化したベーグルが人気となっている。東京・小金井市にある「アカシアベーグル」では、もちもち食感や豊富な具が人気を集めている。この店の通販では、1分で2000個のベーグルが売り切れることもあり、実店舗も行列が絶えない状況だ。若い世代の需要も高まり、都内の別のベーグル店でも同様の盛況ぶりが続いている。

「進化するベーグル」で行列絶えない店

ベーグルは約20年前、アメリカから上陸し人気となった。現在、そのベーグルが進化しているという。

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テーマは「ベーグルが進化中って、しってる?」だ。

進化したベーグルの見た目は華やかで、食感はもちもちふわふわだ。具がたっぷりのものもあり、食べ応え満点だ。

東京・小金井市にあるベーグル店「アカシアベーグル」には、平日にも関わらず開店前から30人を超える大行列が出来ていた。中では、お店を営む深田さん夫婦が作り上げたベーグルが、次々と並べられている。

行列の先頭は、開店1時間半前から並んでいた、近くの大学に通う学生だ。

近くの大学に通う学生​:
ベーグル食べ回ってるんですけど、ここのは結構おいしくてリピートしてます。

客:
すごくむちむちっとした感じと、中のフィリング(具)がすごくたくさん入っていて、全然飽きなくて毎回通ってます。

「アカシアベーグル」では国産の小麦を使うことで、独特のもちもち食感を生み出している。それだけはなく、人気の理由は中に入っている具の量だ。

チョコとクリームチーズ、フランボワーズを生地にたっぷり乗せて包み込み、丸めていく。焼き上げると酸味と甘みが混じり合った贅沢な一品が完成する。

竹俣紅キャスター:
先ほど遠藤さんと私もいただきましたが、見た目から違いましたね。

遠藤玲子キャスター:
中にフィリングが入っていて、硬くないんですよ。もちもちふわふわでした。

竹俣キャスター:
皮のあたりにベーグルの食感が残っている感じですが、新感覚でした。具が豊富ですので、お値段は600円台が中心となっていますが、気になるのは皆さん大量購入していくことです。そこには意外な理由がありました。

客:
毎週とかやっていただけると、来れる回数も増えるのでいいかなとは思うんですけど。

竹俣キャスター:
実は「アカシアベーグル」は、営業日がたったの月に2回なんです。では、お休みの日は何をされているのでしょうか。翌日、再びお店を訪ねると、ベーグル作りに励む姿がありました。

アカシアベーグル店主・深田博司さん:
今日は通販の製造・出荷作業をしているんです。

竹俣キャスター:
パン好きだった深田さん夫婦は仕事を辞め、8年前に開店。当初から始めていた通販がコロナをきっかけに好調となり、今では1分で2000個が売り切れることもある人気ぶりです。お店での販売に、手が回らなくなっているんです。

焼く前にゆでる製法で冷凍保存向き…大量購入も

記者: 
月に2日お店を開けるのは、来てくれる人のためですか?

アカシアベーグル 妻・絹子さん:
はい、もちろんです。お客さまも会いに来て下さるということと、私も同時に会える事を楽しみにしているので。

竹俣キャスター:
ベーグルを求める行列は、このお店だけではありません。同じく平日には東京・杉並区の「SUBHOUSE」でも行列ができていました。さらに、17年前から営業を続ける東京・渋谷区の「テコナベーグルワークス」でも行列があり、店内は絶えず多くの人で賑わっています。

テコナベーグルワークス・小林千絵店長:
ここ4年ぐらい前から、若い方が増えたなっていうのはありますね。若い方もたくさん買ってくださるというか、まとめ買いをされます。

竹俣キャスター:
なぜ今、こんなに人気が高まっているのでしょうか?

パン好き協会・石臥博代会長:
昔はどちらかというと健康志向で、ニューヨークから来たスタイルはみっちりという形で私たちが食べ辛かったんですけど、日本人が好きなもちもちとか、ふんわり食感が増えてきて人気が出てきているなっていうのは思っています。

竹俣キャスター:
さらに石臥さんによると、ベーグルは冷凍保存に向いているため大量購入したあとも、そのままの味が楽しめる事も人気の理由だということです。冷凍保存が向いている理由は、ベーグルにはパンと大きく違う意外な工程が1つあるからなんです。

実は、焼く前にゆでるんです。ベーグルは茹でることで、表面を固めて水分が飛ばないようにしています。こうすることで中の密度が高くなって、独特の食感が生まれ、解凍した際にも食感やおいしさを保ちやすいということです。

腹持ちも良いので、朝ごはんに良さそうだ。
(「イット!」2月28日放送より)

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