厳しい寒さが続く中、今が旬の冬の味覚「イチゴ」の甘みが増しているという。イチゴが甘くなっていた理由は、列島に襲来している最強寒波の影響だ。
しかし、この最強寒波だが、うれしいことばかりではないという。気温が低下しすぎるとイチゴの成長が止まってしまうため、ボイラーをつけなければならず、おいしくなる反面、コストが上がってしまった。
甘み増し値下がりも「イチゴ」にうれしい異変
最強寒波が列島に居座る予報の今週末の3連休。
そんな中、冬の味覚「イチゴ」にうれしい異変が起きていた。

取材班が向かったのは、イチゴスイーツが人気の「喫茶エレーナ」だ。お客さんに話を聞くと「イチゴが生クリームと同じぐらい甘い」「確かに年末のイチゴより甘さを感じる」といった声が聞かれた。
喫茶エレーナの服部静雄店長は「今が一番いい。甘み増しで。“とちあいか”を使っている」と話す。

服部店長によると、2025年のイチゴは特に絶品だといい、さらに「(仕入れ価格が)2割くらい下がってる」と話す。

イチゴの1月の卸売価格は、1kgあたり約2000円となっていたが、2月は、約1700円に値下がりしているのだ。
一体なぜ、値下がりしているのだろうか。取材班は、神奈川・横浜市のイチゴ農園に向かった。

1月からイチゴ狩りを始めたという農園のビニールハウスの中には、大きく実ったイチゴがずらりと並んでいた。スタッフが味見してみると…。
取材スタッフ:
甘いです!口いっぱいに甘さが広がります。
最強寒波で「イチゴ」の甘さも“最強”に
新川農園の新川敬一さんは「甘くなるには最高の環境」と語る。

イチゴが甘くなっていた理由は、列島に襲来している最強寒波の影響だ。
寒いほど、イチゴはゆっくりと実に糖分を蓄えるのだという。

気温に恵まれ収穫量も増加したため、卸売価格が下がっているということだ。
ところがうれしいことばかりではない。

新川農園・新川敬一さん:
イチゴが生存できる気温は5~8度。

気温が低下しすぎるとイチゴの成長が止まってしまい、ボイラーをつけなければならない。おいしくなる反面、コストが上がったのだ。
電気代の高騰などの影響で、2025年から200円の値上げに踏み切ったという。

新川農園・新川敬一さん:
なんとか(値上げを)我慢してきたけど、寒いとイチゴがおいしくなるので、寒ければ寒いほどうれしい。
(「イット!」2月21日放送より)