コメの高騰が続く中、パスタ外食支出が全国1位の群馬県前橋市では、外食や家庭でのパスタ需要が増加。地元の洋食店ではパスタが人気で、小麦の産地である群馬県では根強いパスタ文化が定着している。老舗イタリアン店も「米ほど価格高騰の影響を受けていない」とし、消費者からは「週に数回食べる」との声も聞かれた。

パスタ全国1位の街でのパスタ愛

コメの高騰が連日報じられるなか、パスタ日本一の街から意外な声が聞かれた。

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記者(19日 午後0時半ごろ):
開店して約1時間程ですが、店内はお客さんで大変賑わっています。

群馬県・前橋市でデカ盛りパスタが売りの洋食屋「パンプキン」。お昼時とあって、6つのフライパンで同時に調理している。ほとんどの注文はパスタメニューだという。

パンプキン・飯塚真人店主:
サイドでパスタがハンバーグのところについてるけれど、その他に別のスパゲッティを頼むとか。

前橋市は、総務相が発表した「家計調査」で、2024年の1年間で2人以上の世帯による「他の麺類外食」(パスタなど)の支出金額が5946円で全国1位となった。2位のさいたま市と110円差だ。

コメの高騰は、パスタ全国1位の街にどう影響しているのか。

子供:おいしい!

父親:もうお腹いっぱいになっちゃう。

子供:まだまだ食べられる私!

母親:米より麺が安いから、そっち(麺)の方が多くはなってくるよね。

父親:外食でも麺を食べる回数が増えた。

母親:お米が高いから。

パスタが食卓の救世主となるか

コメの高騰が“パスタ愛”の追い風となった。群馬県での根強いパスタ人気には理由があるという。

群馬県は本州でも主要な「小麦」の産地で、高崎市ではパスタの大会「キングオブパスタ」が開催されるほど、パスタ愛に溢れる県だ。

この大会を二連覇した老舗のイタリアン「シャンゴ前橋南店」でも、群馬県産小麦を使ったもちもち食感のパスタメニューが人気だという。大きなカツが乗ったスパゲティ「ジャンゴ風」(1250円)は、ごはんを使わずともパスタでお腹いっぱいになる看板メニューだ。

シャンゴ・上村光総料理長:
比較的スパゲティは安定していて、お米ほど打撃を受けているわけではないので、その辺は助かっています。

パスタ日本一の街で、お客さんからはこんな声も聞かれた。

群馬県民:
ご飯でおかずにパスタが付くんですね。群馬県民の食卓は結構そのパターンがあって、週2~3はパスタが並んでる気がする。よく考えたら、ちょっと異常なくらいパスタを食べている気がしましたね。昨日も(パスタ)食べました。だからもうこれで今週2食目だよね。

娘:
まだ水曜日だよ。

母:
じゃあ今週は5食くらい食べると思います。

米相対価格(集荷業者が卸売業者などに販売する価格)が5カ月連続で過去最高を更新する中、パスタが食卓の救世主となるかもしれない。
(「イット!」2月19日放送より)

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