ガソリンの高さが全国でもトップクラスの長野県で、価格を不正に調整するカルテルが結ばれていた疑いがあることがわかった。
イット!では、現地を取材した。
ガソリンスタンド関係者「詰められる、半分脅迫」
長野県知事は19日の会見で…。

阿部守一・長野県知事:
県民の皆さまから非常に怒りであったり不満であったり、そうした声が県庁にも多数届いている状況であります。
長野県のガソリン価格を巡って疑惑が浮上したのは、2月5日のこと。

長野県北信地区のガソリンスタンドで、店頭表示価格の値上げ幅や値下げ幅を、長野県石油商業組合の組合員が事前に調整していたという。
県民は…
「ちゃんとした適正な価格でガソリンを提供して欲しい」
「長野は日本で1番とか2番に高いんでしょ。一因としてそういうこともあるのかなと」
長野県のガソリン価格が、日本で一番高いのか?
下のグラフは、経済産業省が公表している2024年12月のレギュラーガソリンの卸価格と、小売価格を表したもの。

ガソリンをいくらで仕入れ、いくらで販売したのか。その差額が全国で最も大きかったのが、長野県だった。
全国平均の35.7円より、9.1円も高い 44.8円だった。
この価格調整疑惑について、長野県石油商業組合は当初全面否定していた。

長野県石油商業組合・平林一修専務理事:
青天の霹靂です。
(Q. 組合として関与は?)
全く、150%、200%ないですね。
ところが、FNNが取材したガソリンスタンドの関係者は、“価格調整”について、こう証言した。

ガソリンスタンド関係者:
電話連絡で「協力しないとわかってますよね?」みたいな話はありました。うちは小さい所なので従わざるを得ないんですけども。
そして、この知らせに従わない場合、どうなるかについても明かした。

ガソリンスタンド関係者:
「どうなってんだ」「和を乱すのか」という感じで、詰められるというか、半分脅迫ですよね。組合の事務所に呼びつけて、「みんなの前で謝れ」と。知らない訳がないんですよ、だって組合の事務所でやってるんだもん。

ガソリンスタンド関係者:
価格の替え漏れみたいなことがあった時には、電話きますよね。「おたく、どうなってんの?」みたいな。受け取り方ですけど、うちは脅迫とか脅しだととってました。

疑惑の発覚を受け、公正取引委員会は18日、独占禁止法に違反した疑いで県石油商業組合に立ち入り検査を行った。
組合幹部は改めて関与を否定している。
(「イット!」2月19日放送より)