山形市で「紅花」をテーマにした写真展が開催された。ポルトガル出身の写真家が山形市高瀬地区に滞在し、紅花の鮮やかさだけでなく、地域の暮らしに溶け込んだ様子をカメラに収めた作品が展示されている。
紅花に彩られた高瀬地区の風景
山形市で開かれている写真展「山形と紅花」では、紅花に彩られた高瀬地区の風景や、地区に住む人々の暮らしなどを撮影した27点の作品が展示されている。

青空に浮かぶ一輪の紅花、空の青に映える黄色が目を引く写真や、いっぱいに広がる紅色の花びらを手ですくう様子に人々の営みが垣間見える写真なども。

写真展に訪れていた高瀬地区の住民は「ほのぼのして、気持ちが穏やかになる」と笑みを浮かべていた。
ポルトガル出身写真家の“視点”
撮影したのは、ポルトガル出身の写真家テレサ・フレイタスさん。

山形市創造都市推進協議会は毎年、国の内外のアーティストに滞在してもらい、創作活動を支援する「アーチスト・イン・レジデンス」を行っている。2024年度に招かれたフレイタスさんは、6月~7月にかけての約2週間、山形市の高瀬地区を中心に地域の人々と交流しながら見ごろとなった紅花を撮影した。

フレイタスさんはこの体験について「私にとってこの数週間はとても充実していて、この旅で出会った人々、特に高瀬で様々なことを体験できたことにとても感謝している。すばらしい写真も撮れたので、とても幸せ。本当に最高だった」と語った。
“生活に溶け込んだ紅花”を撮影
滞在中、収穫や紅花染めを体験したほか、紅花を使い黄色に色付けする笹巻きづくりにも挑戦したフレイタスさん。紅花が地域の生活に欠かせない存在であることを肌で感じ、人々が抱く紅花への敬意も写真に収めた。

テレサ・フレイタスさん:
彼女たちの写真や紅花に囲まれた地域社会、そして幸福感が伝わるような写真を中心に撮った。

美しい紅花を写したものだけでなく、紅花が生活の一部に溶け込んでいる瞬間を写したものなどもあり、目を引く作品も展示されている。
山辺町から訪れた人は「おばあちゃんたちが作業している姿の写真が気になって見ていた。とても温かくていいなと思った。私たちはあまり馴染みがなくなってきているので、もう一度子どもと一緒に見れたら、感じられたらいいなと思う」「きれいな写真がいっぱいだった。町の人とかの写真をきれいに撮れていたのがいいと思った」と話していた。
写真展は2月28日まで、山形市の「クリエイティブシティセンターQ1」で開催されている。
(さくらんぼテレビ)