明日2月4日から「10年に一度」クラスの大寒波が到来する。今シーズン最強の冷え込みが週末まで続く恐れがあり、厳重な警戒が必要だ。

2月3日放送の関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」では、気象予報士の浅田麻美さんがこの最強寒波について解説し、「一年の中で一番寒いこの時期に“10年に一度”というのは、本当に冷え込みが厳しくなりそう」と警戒を呼びかけた。
まず「10年に一度」という言葉は時々聞くが、どう受け止めればいいのだろうか。
浅田麻実気象予報士:ポイントが『10年に一度』という文言の前に、『この時期としては』という言葉がつくことです。期間を切って考えていただきたいのですが、例えば10月、まだ暖かい季節に『10年に一度の寒波』となったとしても、元が暖かいのでせいぜい晩秋や初冬ぐらいの寒さです。
浅田麻実気象予報士:今回は一年の中で一番寒い2月上旬にやって来る寒波で、元々寒い中でさらに冷え込みが厳しくなりそうということになります。過去の統計を振り返ってみて、『このぐらいの寒波は10年に一度レベルだ』というものがやって来ています。
■4日にも西日本・東日本が寒気に包まれる見通し
浅田麻実気象予報士:色分けされた上空の気温の様子、特にピンク色や紫色の部分に注目すると、明日4日にも西日本・東日本はすっぽりと寒気に包まれる見通しです。週末、金~土曜日にかけても寒波の影響を受けて、今回の寒波は長期滞在型となりそうです。

浅田麻実気象予報士:ピンク色の表示は上空約1500メートルでマイナス6度。降ってくる雨が、平地で雪に変わる目安となる冷たい空気です。今回さらにもう一段、二段ぐらい強い、マイナス12度の寒気も来ていまして、これがこの冬一番の強い寒気ということになります.
3日14時からは、気象庁と国土交通省による、今回の大雪の警戒に関する緊急会見が行われ、強い冬型の気圧配置が数日続く恐れがあるということが発表された。

過去に気象庁と国交省の緊急会見が発表された時、例えば去年1月には滋賀県で大規模な交通障害が発生した。このような時には、基本的に不要不急の外出は控えるということも大事だ。強い雪が予想される地域などでは十分に注意が必要だ。
■水道管凍結の恐れ 最低気温「マイナス4度」がポイント
また浅田予報士は水道管の凍結について注意を呼び掛け、「ポイントはマイナス4度」だと話した。

浅田麻実気象予報士:水道管の凍結、ポイントは『マイナス4度』と覚えておいてください。一番寒くなるのは、夜から朝にかけてで、その時の気温がマイナス4度以下の時、水道管の凍結に注意が必要です。
浅田麻実気象予報士:こちらは5日(水)の予想最低気温です。寒波の影響は3日夜から受けるのですが、特に冷え込みが厳しくなりそうなのが5日の朝で、マイナス4度以下のところが、岐阜県の飛騨高山、岡山県の津山、広島県の庄原。山あいの地域を中心に、マイナス4度ぐらいまで下がる所が多くなりそうです。
■暖房つけっぱなし・水流しっぱなしで凍結防止
水道管凍結への対策として、「暖房をつけっぱなしにする」「水を出しっぱなしにする」ことを、浅田予報士は勧めている。

おもに夜、寝室を寝やすい温度にすることに加えて、台所や洗面所、お風呂などの水回りが冷えないようにすることが必要だということだ。
浅田麻実気象予報士:室温を0度以下にしない。暖房をつけっぱなしにしたらもったいないと思うかもしれませんが、暖房の設定温度16度でも構いませんので、部屋が冷えないように心がけてください。
浅田麻実気象予報士:そして水道管の凍結を予防するために、水を出しっぱなしにしてください。水は流れている時は凍りにくいという特性があります。つまようじぐらいの太さでいいですので、ちょろちょろと少しだけでも水を流し続けることで、水道管の凍結を防止することができます。大切なのは家の中の全部の水道を出しっぱなしにしておくことです。
暖房代や水道代がもったいないと思う方もいるだろうが、もし凍結してしまうと修理費に何十万円もかかるケースがあり、その後数日間使えなったりする不便もあるので、やはり大寒波の時にはこういった対策をしていくことが大事だといえる。
■今回の寒波「長く居座る」見通し
今回の寒波は、「長く居座る」見通しとなっている。

浅田麻実気象予報士:今週そして来週にかけても十分な注意が必要な状況で、長期滞在型の寒波となっています。今週の雪の動きを見ていくと、3日の夜以降だんだんと寒波の影響を受ける見通しで、日本海側の地域を中心に雪が降ったりやんだりといった状況が続きそうです。今週末そして来週にかけてもまだ雪が降り続く見通しです。
浅田麻実気象予報士:雪の怖いところが、1回降って終わりではなくて、溶けないでどんどん雪のかさが増えていってしまうことが考えられます。交通機関への影響など気をつけてください。

浅田麻実気象予報士:週間予報を見ますと、例えば松江では4日に風も強まる予想になっています。気温に注目すると、晴れる地域でも日中の気温が10度に届かなかったりします。名古屋でも、朝は氷点下1~2度になる日があり、各地で極寒となりそうです。
強い寒波に十分な警戒が必要だ。
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2025年2月3日放送)