鍋やおでんを、冷凍保存する工夫が注目されている。
煮込んだおでんは具材が乾燥しないよう、汁を満たして保存すれば約2週間持ち、加熱の際は鍋で温めると良いという。
ただし、卵やこんにゃくなど一部具材は、食感が変わりやすいので注意が必要だ。

まとめ買いで割安に…冷凍で広がる活用法

寒い季節、食べたくなるのが「鍋」や「おでん」だ。
一度に作りすぎてしまう人も多いが、実は、鍋は煮込む前の具材を、おでんは煮込んだ物をそのまま冷凍できるという。

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遠藤玲子キャスター:
この冬、SNSでよく見かけるのが、鍋の具材を小分けに袋詰めした写真の投稿です。

SNSには「1人前の冷凍お鍋を7回分用意!1カ月冷凍庫でストックできるらしいので」、「お野菜高いけど…1回でまとめて買った方がお得。寒い日もこれでポカポカ」という投稿があった。

遠藤キャスター:
白菜など大きな野菜は、丸々買った方が割安なので、一気に作ってしまえばお得になります。さらに、一度冷凍した野菜などは火が通りやすいため時短にもなるということで、この小分け冷凍術が話題となり、実践する人が続出しているんです。そして、「秋冬に食べた鍋料理」で26年連続1位に輝いている「おでん」ですが、こんな声もありました。

回答者:
主人が帰ってこなかったから、1人で4日間食べました。やっぱりたくさん作った方がおいしいから、ついついたくさん作っちゃう。

回答者:
(おでん)残ります!

ーー(記者)どれぐらい残る?
回答者:

3日。

回答者:
カレーとかだと冷凍しておける。だけどおでんは冷凍できないから、食べきるしかない。

遠藤キャスター:
皆さん、大量に作ったあとの保存に困っている様子でした。一方で、昨今の物価上昇の影響を受け、人気の具材は5年で最大で4割も上昇しています。せっかくなら、少しでも安くまとめ買いして大量に作りたいですよね。

そんな中、「おでんも冷凍保存できる」と教えてくれたのが、家庭用冷凍食品を100種類以上販売している冷凍のプロ、ニチレイフーズの広報・笹嶺舞依子さんです。

早速、その方法を教えていただきました。

ニチレイフーズ広報部・笹嶺舞依子さん:
おでんが余ったら、それに合った量のタッパーを準備していただいて、こちらに入れていきます。こんな感じで、できるだけ平らに詰めてもらえるといいと思います。

遠藤キャスター:
そこに、残った汁を入れるだけなのですが、ここでおいしく冷凍保存するためのポイントがあります。

ニチレイフーズ広報部・笹嶺舞依子さん:
冷凍するときに、食材を乾燥から防ぐことが大切なポイントになります。

遠藤キャスター:
冷凍保存にとって一番の大敵は「乾燥」です。タッパーの中で具材が空気に触れないよう、汁を満タンまで入れるか、汁が少ない場合は、上からラップをかけて乾燥を防ぐことが大事です。

そして、そのまま冷凍庫へ入れておけば、2週間は保存可能ということなんです。

解凍するときのポイントもお伺いしました。
鍋に入りやすいよう、レンジで半解凍したら、最後は鍋で温めるのがおすすめだそうです。

ニチレイフーズ広報部・笹嶺舞依子さん:
(レンジだと)食材ごとに温まりやすかったり温まりにくかったりもするので、お鍋に移して満遍なく温めてあげるといいかなというふうに思います。

解凍後の卵とこんにゃくは食感が変わる

遠藤キャスター:
こんなに簡単に、味もそのまま冷凍保存できるなら、もう無理して「数日で食べなきゃ!」なんてこともなくなりますね。ただ、こんなに簡単に冷凍保存できるのに、ニチレイから販売されている冷凍食品の中に、なぜ「おでん」がないのでしょうか。

ニチレイフーズ広報部・笹嶺舞依子さん:
中には、冷凍に少し向いてないかなっていう具材もあった。

遠藤キャスター:
実は、今回試したこちらの具材の中にも食感が変わってしまう具材があったんです。それは、卵とこんにゃくです。笹嶺さんによると、水分を多く含んだものや繊維質の具材は食感が変わりやすいとのことです。厚揚げ豆腐と大根は、少し柔らかくなる程度ですが許容範囲だそうです。

青井キャスター:
味も変わっちゃうんですか?

遠藤キャスター:
食べたんですけども、味は変わらず、むしろ卵はおいしかったです。こんにゃくは食感が変わってしまうだけで、私的には“アリ”でした。

鍋の具の冷凍保存を、各ご家庭でもぜひ試してみてほしい。
(「イット!」1月29日放送より)

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