国際宇宙ステーションの日本人飛行士を支える宇宙食として広島の健康食品メーカー「万田発酵」の食品が新たに加わることになった。

宇宙日本食は飛行士に人気

国際宇宙ステーション(ISS)では、日本人飛行士用の「宇宙日本食」が人気だ。

若田光一さん 2009年
若田光一さん 2009年
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鮭ごはんにラーメンやサバの味噌煮、ようかんなど日本の味が、無重力空間でも心と身体を支えている。

大西卓哉さん 2016年
大西卓哉さん 2016年

こうした「宇宙日本食」はJAXA(宇宙航空研究開発機構)が認証したもので、現在31社55品目がある。

その「宇宙日本食」に新たに加わったのが、広島県尾道市の健康食品メーカー万田発酵が開発したゼリー状の発酵食品「万田酵素(宇宙用)」だ。

20年の研究の成果

「万田酵素」は、53種類の植物性原材料を発酵・熟成させた健康食品。

万田酵素(宇宙用)
万田酵素(宇宙用)

今回、宇宙用に改良され、粘度が高くペースト状になったことで、無重力でも飛び散らない仕様になっている。

宇宙食の開発は20年ほど前にスタートし、2020年にプロジェクトチームを立ち上げて本格的に研究してきた。JAXAには1000ページ以上の書類を提出し、1年半の賞味期限や、常温保存などの厳しい条件をクリアし認証された。

松浦良紀社長は「1回だけでなく、継続して召し上がってほしい。健康を維持するということは容易なことではないので」と宇宙での健康維持への寄与に自信を見せる。

スタジオで試食したコメンテーターによると、「あんずのような味」だという。

この宇宙日本食の万田酵素は、3月以降にクルードラゴン宇宙船運用10号機で国際宇宙ステーションに打ち上げられる予定だ。

松浦良紀社長は、将来は月や火星での食料生産も頭に思い描いているということだ。

(テレビ新広島)

テレビ新広島
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