元「モーニング娘。」でリーダーを務めた道重さゆみさん(35)が、2025年夏に芸能活動を終了することを公表した。
道重さんは、2023年末に強迫性障害と診断され、不安な精神状態が続いていたという。
専門家によると、もし強迫性障害になった場合、早めの受診や薬物療法、行動療法が有効だという。

夏のコンサートツアーで芸能活動終了

元モーニング娘。でリーダーを務めた歌手でタレントの道重さゆみさんが2025年夏に芸能活動を終了することを発表した。
理由は、2023年の末に診断を受けた「強迫性障害」だ。

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21日のテーマは、「海外のアスリートも…強迫性障害とは。ソレってどうなの?」だ。

2003年にモーニング娘。の6期メンバーとして加入した道重さん。
2012年に8代目リーダーに就任し、2014年に卒業。
その後、歌手やタレントとして活動していた。

道重さんの所属事務所は、19日にウェブサイトで、2025年の夏に開催予定のコンサートツアーをもって、芸能活動を終了することを発表した。

道重さんのライブに行ったことのある方に話を聞いた。

ライブに行ったことがある人:
ライブは1回行ったことがあります。学校で皆盛り上がっていました。最前線にいたので、ゆっくり休んでください。

長年、共に活動した同期の田中れいなさんも、SNSで「お疲れさま」と、ねぎらいの言葉をかけている。
道重さんもコメントを発表した。
ファンへの感謝をつづり、芸能活動を終了する理由について説明している。

道重さゆみ公式ウェブサイトより:
ここ数年は、ステージから降りて1人になると途端に、不安感や恐怖心がなかなか頭から離れてくれず、日々、不安定な気持ちでした。
安心したいと思っての行動が、結果、また不安に繋がってしまう事も分かっているのに、どうしても止まらず、敢えて自分から不安を探してしまっているような感覚にもなって、苦しい時間が続いています。
一昨年末に「強迫性障害」と診断されて、正直ほっとした部分もありました。

「強迫性障害」の症状は、道重さんが発表した内容と重なるところが多いという。

精神科専門医・田中伸一郎医師:
何かの考えやイメージにとらわれる「強迫思考」・「強迫観念」ともいうが、そういう症状があったり、典型的によく言われるのが、戸締まりやスイッチを何度も確認してしまう。手が汚れているのではないかと何回も手洗いしてしまう。そういう強迫思考と強迫行為が症状として出てくる精神障害の1つです。

田中医師によると、発症する割合は100人に2~3人だという。
原因について、どんな可能性が考えられているのだろうか。

精神科専門医・田中伸一郎医師:
何らかのストレス・負担がかかったときなど、そういうときになるんだと思います。(強迫性障害に)なると生活がうまくいかなくなるので、またストレスが増えるという悪循環になって、病院に相談に来ることが多いです。

元サッカー選手のデービッド・ベッカムさんも強迫性障害を公表している。

なるべく早く受診を

スペシャルキャスター・山口真由さん:
儀式的な行為に執着するとか、清潔不潔にこだわるとか、海外のセレブもよく公表していますが、重たい方は生活に支障が出てますからね。

青井実キャスター:
この症状、誰にでもなる可能性があるということなんです。引き続き田中先生に聞いていきましょう。
ーー発症しやすいタイプの人っているんでしょうか?

精神科専門医・田中伸一郎医師:
きちょうめんな人がなりやすいように一見思われるが、ちょっと別です。急にきちょうめんな人がなるというわけでもない。関係している人もいるが、急に強迫性障害を発症するという人もいます。

青井キャスター:
では万が一、発症してしまった場合、私たちはどうすればいいんでしょうか。

精神科専門医・田中伸一郎医師:
強迫性障害も精神障害の1つで、なるべく早く受診してもらって、必要があれば、薬物療法・セルフモニタリング・行動療法をやるのが有効です。

もし思い当たるかもということがあれば、まずは医師に相談してみてほしい。
(「イット!」1月21日放送より)

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