イスラエルとイスラム組織ハマスは15日、パレスチナ自治区ガザでの停戦と段階的な人質解放で合意した。停戦は1月19日から始まる見通し。
この期間を第1段階として、ハマスが拘束している人質のうち、女性や高齢者など33人を解放するのに対し、イスラエルは収監しているパレスチナ人を釈放するとしている。

6週間の停戦と段階的な人質解放に合意

走行中の車の上に乗って、喜びを爆発させる人たち。

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太鼓を鳴らし大声を上げる人々も。

2023年10月以降、パレスチナ自治区ガザで戦闘を続けてきたイスラエルとイスラム組織ハマスが15日、6週間の停戦と段階的な人質解放に合意した。

ガザ地区では、屋外のテレビの前に多くの人が集まり、停戦合意の発表を喜び合った。

一方、イスラエルのテルアビブでは、家族を人質にとられた人たちが集まり、抱き合って喜ぶ姿もみられた。

そしてエジプトでは、ガザ地区から避難したパレスチナ人が、大人も子供も一緒に旗を振って祝福する姿がみられた。

同じく、エジプトに避難したこちらのパレスチナ人家族は…。

避難したパレスチナ人:
朝から緊張してニュースを待っていました。私たちは自分の土地、家に戻り、夫や兄弟のところに帰りたいのです。

仲介に当たったカタール政府などによると、停戦は1月19日から6週間で合意したと発表。

この期間を第1段階として、ハマスが拘束している人質のうち、女性や高齢者など33人を解放するのに対し、イスラエルは収監しているパレスチナ人を釈放するとしている。

また、イスラエル軍はガザの人口密集地域から撤退し、それぞれの住民が帰還できるようにする。
そして、停戦期間中に協議を続け、第2、第3段階で戦闘の恒久的な終結を目指すとしている。

成果を強調するバイデン氏…トランプ氏は

これを受けて、交渉を仲介したアメリカのバイデン大統領は…。

バイデン大統領:
ついに停戦の発表ができる。イスラエルとハマスの間で人質取引が成立した。

バイデン氏は、「ガザでの戦闘は停止し、まもなく人質は家族のもとに戻るだろう」とし、停戦を歓迎。
退任直前での合意成立に、「私が経験した中で、最も厳しい交渉の1つ」と述べ、成果を強調した。

一方、ガザ地区では、停戦合意発表後もイスラエル軍の攻撃が続いている。
中東のメディアによると、ガザ北部などで少なくとも40人が死亡した。

交渉を仲介したバイデン大統領が成果を強調する一方、トランプ次期大統領も…。

トランプ氏のSNS:
去年11月の(大統領選挙での)歴史的勝利の結果としてのみ、起こり得たもの

と、自身の成果をアピール。

そのためバイデン氏の会見では、次のような質問が上がった。

(Q.称賛に値するのは、あなた?トランプ氏?)
バイデン大統領:
それは冗談?

質問に対し、怒りをにじませた様子でその場を立ち去った。
(「イット!」1月16日放送より)