フジテレビの上垣 皓太朗アナウンサーと関西テレビの秦令欧奈アナウンサー。
新人の2人は「アナウンサー就活」で出会い互いの長所を知り、リスペクトし合う関係性を築いている。
■『生い立ち』と『就職』 東西が『クロス』した2人

「ガッキー」「れおな」と呼び合い、同じ系列局のアナウンサーという立場を超えた友情を育む2人だが、兵庫県出身で奈良育ち、関東に縁もゆかりもない上垣アナが東京のフジテレビに入社。 一方、東京出身で、関西弁も話せない秦アナが大阪の関西テレビに入社と2人には『生い立ち』と『就職』で『東西がクロス』したという縁がある。
■影響力の大きさによる『怖さ』に悩みながらも 「カメラの向こう側の誰かの力になれたら」ともがく日々
この度、親友の2人が本音で語り合う対談を実施した。
人前で話すと「震えていた」秦アナが、「ミスの許されない」アナウンサーという仕事を選んだ理由。
カメラの向こう側にいる視聴者の気持ちを想像しながら、夏の終わりに上垣アナが天気予報で語った言葉。

対談からは、言葉が持つ影響力の大きさによる『怖さ』に悩み、もがきながらも、世の中にプラスのムーブメントを起こしたいと、懸命にアナウンサーの仕事に向き合う2人の本音が垣間見えた。
■中学生の時 上垣アナが目にした「尊敬できる大人」

関西テレビ・秦令欧奈アナウンサー:ガッキー(上垣アナ)がアナウンサーになりたいと思った理由を教えて。
フジテレビ・上垣皓太朗アナウンサー:大きなきっかけの一つは、中学生のころ、防災報道に取り組んでいるアナウンサーの姿を見たことだね。
中学、高校生の時期に災害が多くて、テレビやラジオでアナウンサーが『命を守るための呼びかけ』をしている場面に接することが多かったの。
多感な時期に『尊敬できる大人』って、こういう人たちのことを言うのかなと思ったことが大きかった。
■人前で話すと「震えていた」秦アナ
フジ・上垣アナ:令欧奈(秦アナ)はアナウンサーを目指したきっかけはある?
カンテレ・秦アナ:僕は、小学生の時から人前で話すと、すごく震えちゃうぐらい緊張しちゃうんです。 見えないでしょ?
フジ・上垣アナ:まぁ割と自由人タイプだからね。

カンテレ・秦アナ:自由人タイプに見えているから、その分ギャップも大きくて、、、
それがすごい嫌で、大学生の時に『アナウンススクール』っていう、しゃべりを教えてくれるスクールに通ったの。
それまで、人前で話すと震えていたから、スクールに通って、『うまくしゃべれた時の喜び』がすごく大きくて、アナウンサーを仕事にしたいなって思ったのがきっかけだった。
■初めての災害報道 上垣アナが感じた『重み』
カンテレ・秦アナ:ガッキー(上垣アナ)は、『アナウンサーになりたい』と思ったきっかけに、防災や災害が関わっていると言っていたけど、8月に台風中継を経験してどう思った?

フジ・上垣アナ:千葉県の御宿町で、高波や高潮の話を中継でお伝えしたんだけど、初めての災害取材だったから、とても緊張した。
中継の内容が良かったかどうかは本当に分からないけど、(結果的に)台風が当初の想定より弱まって被害が抑えられて良かったなと思う。

カンテレ・秦アナ:ガッキー(上垣アナ)の中継を見て、海辺に近づいちゃいけないと思った方がもちろんそれはいると思うよ。
僕はガッキーの中継を文字起こしまでしました。
フジ・上垣アナ:ほんと恥ずかしいです。

カンテレ・秦アナ:台風中継を担当して、ガッキー(上垣アナ)は命を守る行動を視聴者に呼びかけて、昔の尊敬できる大人になったわけだよね。
フジ・上垣アナ:そっかぁ、なんかそう言われれば、、、
でも、なんかそう言われると途端に、子どものころ尊敬していた大人になれていたと思えないね。 うーん、そんなこと思えるのいつなんだろうね(笑)
■知識がないと伝えられない 『防災士』の資格を取得 学び続ける上垣アナ
フジ・上垣アナ:防災について知識を身に着ける必要があると思って、大学生の時に『防災士』の資格を取ったの。

愛媛県の西予市野村という町が、2018年の7月に発生した西日本豪雨の被害を受けたところなんだけど、そこで2022年、大学3年生の時に、『防災イベントをやりましょう!』ということになって、企画・運営側として携わった。
全国各地の高校生が野村に集まって、防災について考えるイベントだったんだけど、その時に自分にやっぱり、知識がないとダメだなって思って、そのタイミングで防災士の資格を取得したの。
よく知っておくことって大事だなって思って。その意識は今も続いている。
カンテレ・秦:大学生の時に防災イベントを開いて、今もすっごい勉強していて、防災についてめっちゃ詳しいもんね。
フジ・上垣アナ:ありがとう。ずっと続くものだよね、本当にね。
フジテレビのアナウンス室に、防災班があるの。
僕も班員になったんだけど、そこで月に2回ぐらい勉強会を開いて、互いに知識を深めている。
そういう感じで、フジテレビのアナウンス室はすごく学べる環境だよ。
■うっかりミスが許されない世界 中継で実感した秦アナ
フジ・上垣アナ:奈良の実家経由で母から聞いた話にはなるんだけど、カンテレでも台風10号の時、令欧奈(秦アナ)が駅で交通の情報を伝えたんだよね?
カンテレ・秦アナ:新大阪から、交通情報を伝えたの。

でもねそれで、間違いをしてしまって、、、
その時は、『運転見合わせ』っていう状況だったのね。
それで、中継の最初の方の文言では、『今、東海道新幹線が運転見合わせしています』って話したんだけど、最後の方に、『運転を取り止め』って言っちゃって。
それだと、意味が違ってくるの。
<2024年8月29日放送 台風10号の影響 新大阪駅交通情報中継 秦アナが実際に話した内容>

【冒頭】「私が新大阪駅に来たのが、1時間ほど前、午後4時ごろなんですが、その時は目立った混雑は見られませんでした。しかし、午後4時半ごろ、突然、東海道新幹線が雨の影響で『運転見合わせ』を発表しました」
【後半】「突然雨の影響で、東海道新幹線『運転取り止め』ということで、『どうしようもない』という非常に困惑している声も聞かれました」

運転『見合わせ』だったら、今後動く可能性があるだけど、『取り止め』だったら、その日はもう動きませんというニュアンスを与えかねないのね。
僕が「新幹線が運転を取り止めている」と言うことによって『新幹線が運転『見合わせ』だったら帰れるかも」と思って、新大阪駅に来るはずだった人が、来なくなっちゃうかもしれないじゃん。

カンテレ・秦アナ:だからこそ、アナウンサーの仕事は『うっかりミスが許されない世界』なんだと実感した。
フジ・上垣アナ:本当にそうだね。
カンテレ・秦アナ:だから、今でもめちゃくちゃ反省している。
フジ・上垣アナ:『あの時の伝え方は、あれで正しかったのか』って思いながら、改めて責任感の大きさを感じるってことだよね?
カンテレ・秦アナ:そう。責任感の大きさを感じる。
フジ・上垣アナ:いやー、ほんとだよね。僕たちは、新人アナウンサーで、この前まで、学生だったわけだけど、視聴者の方の前に立ったら関係ないもんね。
プロのアナウンサーだもんね。
カンテレ・秦アナ:うん。それはすごく思う。
フジ・上垣アナ:そうだよね、怖いよね。そういう意味ではね。
カンテレ・秦アナ:怖かった。
■テレビだけじゃない発信手段
カンテレ・秦アナ:でも、めっちゃ嬉しいこともあって。
カンテレのSNSで、台風の時に注意すべきことや、用意すべきこと、どの辺りが危ないかなどの、呼びかけをさせてもらった。

あと土砂災害や洪水災害に関して、リアルタイムでどのエリアが危ないか把握することができる「キキクル(危険度分布)」の使い方とかを伝えた。
■言葉の持つ影響力
カンテレ・秦アナ:SNSで自分が情報を発信したことによって、視聴者の方が災害に向けて準備をして、最悪の事態を免れた人が、もしかしたらいるかもしれないって思って。
誰かの役に立ったのかは、わからないけど、役立つ情報を届けられてるっていうのは、働いていて、嬉しいって言ったら、言い方が悪いかもしれないけど、『やりがい』だね。

コメント欄を見て『じわぁー』ってなった。良いことをしたんじゃないかなって思えた。
フジ・上垣アナ:よかったね。それは。本当にそうだと思う。
放送の影響力って大きいもんね。
そこがなんか、変な感じがするよね。 自分は、一人で、話しているだけなんだけど、でも、その言葉が持つ影響力がこんなに大きいんだって、思うよね。
カンテレ・秦アナ:確かに。
■天気予報の「ちょうどいい読みの速さ」 たどり着いた1分315文字
カンテレ・秦アナ:ガッキー(上垣アナ)は、アナウンサーの仕事で、課題や悩みはある?
フジ・上垣アナ:いや、もう課題だらけだよ。 何か一つあげるなら『ちょうどいい読みの速さ』って、どこなんだろうとか。
僕が担当している『めざましどようび』のお天気コーナーって、時間は元から決まってるの。 1分半の尺なら1分半で収める必要があって、原稿はスタッフの人たちと協議をして決めるんだけど、原稿の量を自分からも、ある程度、意見が言えるのね。

フジ・上垣アナ:それで、原稿の作成もするんだけど、そうなった時に、情報量が多ければ多いほど、読みが早口にならざるを得ないの。
だけど、早口になりすぎて、理解ができなかったら、意味がない。
だから、どこがちょうどいいバランスのスピードなのか悩むんだよね。
カンテレ・秦アナ:伝えたいことは、いっぱいあるかもしれないけど、多すぎて伝わらなかったら本末転倒だし、ちょうどいい量で伝わる速さで読む必要があるもんね。
フジ・上垣アナ:そう。今僕がいいバランスだと思っているのは、1分315文字ぐらい。
カンテレ・秦アナ:1秒当たり5文字程度かな。そうなんだ、考えたこともなかった。
フジ・上垣アナ:でも、せめぎ合いだよね。そこはね。
■「ニュース読み」の奥深さ 意図せず目立つ言葉 変わるニュアンス
フジ・上垣アナ:令欧奈(秦アナ)は何か課題に感じていることはある?
カンテレ・秦アナ:課題は『読み』だね、主に『ニュース読み』を練習してる。
ずっと悩んでいるのは、自分のリズムで原稿を読む癖があって、意図してないところが目立って強調されてしまうこと。

カンテレ・秦アナ:例えば『私は奈良漬けが食べたいです』を、「私は、『奈良漬け』が食べたいです」って奈良漬けのところを強く読むと、『奈良漬け』が目立ってしまうみたいな話。
フジ・上垣アナ:だけど「私は奈良漬けが『食べたいです』」って、「食べたいです」を強く読むと、この人はお腹が空いているというニュアンスが強くなるもんね。
カンテレ・秦アナ:そう。原稿が長くなると、息継ぎの問題もあって、意図していないところで、特定のワードが目立ってしまって。
目立たせたいところと、落ち着かせたいところを制御して、完璧に自分の思った通りに読むためには、まず体の構造的にいろいろ治さなきゃいけないの。
肺活量、呼吸の仕方とか。そこが今は一番悩んでいる。
フジ・上垣アナ:いやー本当そうだよね。だから、文章の意味を声で100%そのまま再現できるアナウンサーでありたいよね。
カンテレ・秦アナ:まさに伝えなきゃいけないところをコントロールすることが、災害の時はめちゃくちゃ重要。
フジ・上垣アナ:本当にそうだと思う。ノイズ(雑音)にならないっていうことね。
カンテレ・秦アナ:ノイズにならないけど、伝えるべきところがちゃんと視聴者の皆さんに伝わるっていうのが、一番いい。そこができたらいいなぁっていうのが、まず今課題です。
■夏の終わり 上垣アナが「投げたボール」 天気予報に込めた思い
フジ・上垣アナ:そうだね、本当だね。課題もたくさんあるけど、アナウンサーの仕事は、充実感を感じる時もいっぱいあるよね。
カンテレ・秦アナ:ガッキーはアナウンサーの仕事で喜びや充実感を感じることはある?
フジ・上垣アナ:そうだねぇ。『めざましどようび』のお天気のつながりなんだけど、夏の終わりに『ちょっとこのコメント言ってみよう』と思ってお話ししたことがあって。

フジ・上垣アナ:まず今年の夏がね、『台風とか猛暑、ゲリラ豪雨でちょっと気が休まる暇がなかったですよね。やっぱりこの夏の終わりの時期、ちょっと憂鬱になりやすい時でもあるので、今日はいつも以上にゆっくりお伝えします』って言ってから、中継を始めたのね。
読むスピードについて、その日は『ゆっくり』を選択したんだけど。
なんでその言葉から始めたかというと、夏の終わりの『ちょっと世の中がそわそわしてる時期』に自分なりの答えを投げてみたかったの。
答えじゃない、問いなのかな、逆なのかな。
わからないけど『何かボールを投げてみたかった』の。

天気予報にできることは、もしかしたら視聴者の皆さんの体調への気遣いなのかもしれないと思ってあえてそういう風に言ってみようと思ったのね。
それはすごくやってみて良かったと思えることだった。
■つながる空 カメラの向こう つながる視聴者
カンテレ・秦アナ:今すっごい『じわぁー』ってきてる。ガッキー(上垣アナ)は、めっちゃ考えてるよね。カメラの奥にどういう方々がいるのか。
フジ・上垣アナ:いろんな人をやっぱり想像するよね。

カンテレ・秦アナ:でもさ、入社して半年のタイミングでカメラの前に立つのだけで緊張しちゃって。
フジ・上垣アナ:そうね怖いよね。
カンテレ・秦アナ:あんまり言っちゃダメかもしんないけど、カメラの奥にどういう人がいるかを正直想像する余裕はなかったけど、今のガッキーの話を聞いて、自分はダメだなって思った。すっごいありがとうほんとに。
フジ・上垣アナ:いやいや、そんなことないよ。 天気って、空は『つながってる』わけだよね。
だから、共通の話題としてね『自分じゃない人のことを想像する』そこを媒介してくれるなぁと思って。
だから今天気キャスターっていう本当にいい仕事をさせてもらっているなって思っている。
カンテレ・秦アナ:ガッキーの言葉、胸に来すぎたかもしれない。ほんとにいいね。
フジ・上垣アナ:でもトライアンドエラーだからね。
だから『うまくいかなかったなぁ』ってこともいっぱいあるよね。
カンテレ・秦アナ:今のとこエラーばっかりなんですけどね、、、
フジ・上垣アナ:大丈夫、それはエラーじゃない。令欧奈(秦アナ)がエラーだと思っていても、それはエラーじゃないかもしれないから。
カンテレ・秦アナ:これからね、それが成功に繋がればいいなと思っていますけどね。
フジ・上垣アナ:何かは誰かに伝わっているかもしれないしね。
自分が伝えたいことじゃなかったけれど、でも何かポジティブなメッセージが視聴者の皆さんに実は伝わっているということはあるかもしれない。
カンテレ・秦アナ:でも、意図してメッセージが伝えられたらいいよね。
■入社後に知った世界 テレビの向こうの自分に「クスッ」
カンテレ・秦アナ:あと、入社してから世界が広がった。

入社前から報道に関わりたいって希望して、カンテレに入社して、「newsランナー」っていう報道番組を担当させてもらっているんだけど、たまにバラエティーもやらせてもらうことがあって、その仕事もめちゃくちゃいいなと思ったの。
なんでバラエティーの仕事もいいなと思ったのかって言うと、これ本当にね、我ながら恥ずかしいんだけど、自分が出ているバラエティー番組を見て、笑っちゃったの。
フジ・上垣アナ:いいねぇ、いいですねぇ。
カンテレ・秦アナ:ちょっと待って「おもしろ」ってなったの。
「これと同じ気持ちの人って今、どこかにもいるかもしれない」と思って。
ずっと報道をやりたいと思っていた理由が「誰かの役に立てそうだな」というところだったんだけど、「えっ待って!バラエティーも今これで誰かの『クスッ」とかの役に立ってるかもしれない」と思えたら、世界がすごく広がった。

フジ・上垣アナ:人の役に立てるなんてね、すごい話だよね。いやぁ確かにそうかもね。
自分が出ている番組で笑ったことあるかなぁ(笑)
カンテレ・秦アナ:僕はツボが浅いから。
フジ・上垣アナ:いやいやいや、良いことハッピーなことだよ。確かに、すんごく難しいところもあるけど、取り留めもないことだったりするじゃん、その「クスっ」としちゃうっていうのも。
■「子供のころからずっとやってきたこと」が仕事に
フジ・上垣アナ:なんだろう 声で話して、それで嬉しくなるとか、悲しくなるとかって。それを仕事にしているってすごいよね。
「子どものころからずっとやってきたこと」で、それを深められるっていいなって思う。

カンテレ・秦アナ:原稿読みも言わば音読の延長だもんね。それが仕事なんだもんね。
フジ・上垣アナ:「子どものころからずっとやってきたこと」が仕事になっているってなんかいいなって思う。
だからそういう意味では、ずっと子どもみたいな気持ちでアナウンサーだったらいいのかもね。
子どもの気持ちを持ち続けられたらいいなと思って。
しゃべっていることが楽しいみたいな、そこの気持ちを持ち続けられたらいいのかなって思った。
■「誰かのためになっていたかな」振り返ることが大事
フジ・上垣アナ:令欧奈(秦アナ)はこんなアナウンサーになりたいっていう理想はある?

カンテレ・秦アナ:ずっと働いているときは、「人の役に立っているって思いたい」自分自身で。 自分で思えないと、しんどくなっちゃうから『これは誰かのためになっているのかな』って思えるように。それだけはずっと意識してやりたい。
フジ・上垣アナ:そっかぁ。でもそれってすごいことだよ。気が重くならない大丈夫?
重荷にならない自分の中で?
カンテレ・秦アナ:だって、僕が思うのは、仕事ってたぶん全部、どの仕事でも誰かの役に立っている。
フジ・上垣アナ:本当はね、でもちょっと待って。ここは掘り下げていい?
役に立っているから だからやっぱりそこをずっと思い続けたいってことだよね。
僕ももちろん、誰かの役に立つと信じているんだけど、あんまりそう思わないようにしようとも思ってる。
それが自分に対するプレッシャーになっちゃったら、あんまり良くないかなぁと思って。

カンテレ・秦アナ:考えすぎも良くないね。
フジ・上垣アナ:そうそう。だから自分は素直に『これをお伝えしたい』と思って、アナウンサーの仕事に取り組んでいるんだけど、後から振り返る『あれって本当に人のためになっていたかな』みたいな。
カンテレ・秦アナ:カメラの前で話す前には、考えないようにするってこと?
フジ・上垣アナ:そうそう。あと仕事以外の時間もあるじゃん。そこの時間で人の役に立っていればいいかとも思う、僕はね。難しいけど、でもなんかそう思っている。
カンテレ・秦アナ:そっかぁ、あんまり考えすぎるのも良くないかぁ。
フジ・上垣アナ:でもいいと思うよ。むしろ令欧奈(秦アナ)はそういう形で自分の中の軸がバチッとあった方がいいのかもね。
カンテレ・秦アナ:タイプによるのかなぁ。
フジ・上垣アナ:そうかもしれない。僕は考えすぎちゃうから。
カンテレ・秦アナ:バラエティーも、誰かの役に立ったかなって想像しているけど、結局笑ったのは自分なわけだからさ。 だから誰かの役に立ったかわかんないからこそ、自分では役に立ったって、見返した時に思えるような仕事ぶりではありたい。
フジ・上垣アナ:そういうことがあれば、嬉しいよね、そういうのってね。
フジ・上垣アナ:いやぁ結構話したね。こんな真剣に話すことないよね普段ね。
カンテレ・秦アナ:初めてだったね ここまで真剣に話したの。
フジ・上垣アナ:良かった、嬉しい。
ありがとう一緒にこれからも頑張ろうね! カンテレ・秦アナ:頑張ろう!
■カメラの向こう側を想像して

対談が行われたのは11月8日。 2人が対談を終えたのは午後7時半。
お台場のキッチンカーで買ったケバブをベンチに座って頬張りながら、新大阪行きの新幹線の終電に間に合うギリギリまで、仕事の悩みや在りたい姿について、語り合ったという上垣アナと秦アナ。
カメラの向こう側にいる数百、数千万人の視聴者の気持ちを想像しながら、悩みながら、誰かの力になれたらと、アナウンサーという仕事に向き合っている。
■フジテレビ・上垣皓太朗アナウンサー プロフィール

【生年月日】2001年1月6日
【出身地】兵庫県(奈良県育ち)
【出身校】大阪大学文学部
【入社年】2024年
【趣味】銭湯で長風呂 AMラジオを聴く 歌ネタ漫才のカバー
【特技】地形図を見ながら街を歩く テストづくり(架空の学校を想定して)
【資格】教員免許(高校地理歴史・高校国語・中学国語) 防災士 二級小型船舶免許 酒類販売管理者
【モットー】「かかわらなければ路傍の人」(塔和子さん)
■関西テレビ・秦令欧奈アナウンサー プロフィール

【生年月日】2000年7月13日
【出身地】東京都
【出身校】慶應義塾大学商学部
【入社年】2024年
【座集の銘】人間万事塞翁が馬
【好きなアニメ】「闘牌伝説アカギ 闇に舞い降りた天才」
【好きなミュージシャン】スピッツ