2026年に創設される新リーグへの参入が決まっている愛知・豊橋市のバスケットボールチーム、三遠ネオフェニックスの行く手には今、大きな暗雲が垂れ込めているーー。
2026年に生まれ変わる新リーグ「Bプレミア」
26日午後、東京都内で行われたのは、新リーグ「Bプレミア」の参入チーム発表会見。

島田慎二チェアマン:
「Bプレミア」の参入クラブは26クラブとなりました。
全国に26の“夢のアリーナ”が誕生します。

現在のBリーグから、2026年に生まれ変わる新リーグ、Bプレミア。
その最大の特徴は、成績による昇降格制度を廃止し、事業規模によってカテゴリー分けされる点にある。

平均入場者数(4000人以上)、売上基準(売上高12億円以上)、アリーナ基準(観客席5000席以上)などの条件をクリアしなければ、強豪チームでも参入できない。
既にBプレミア参入を認められている三遠ネオフェニックスだが、2年目以降の降格が危惧される事態となっているのだ。
5000人以上収容のアリーナ建設が中断
その理由は、新アリーナの建設中止方針にあった。

豊橋市では、浅井由崇・前市長が約230億円をかけ、参入要件の1つである5000人以上を収容できるアリーナの建設を進めてきた。
しかし、2023年11月の選挙で新アリーナの建設中止を公約に掲げる長坂尚登市長が当選し、建設計画が覆されたのです。

豊橋市・長坂尚登市長(11月18日):
新アリーナについては、先ほど“契約解除”に向けた手続きに入るよう指示しました。
選挙の結果というものは重く受け止めなければならない。
新アリーナの建設が予定されている場所では、工事用のフェンスの奥で、黄色い重機が止まっていた。
建設継続求める署名は約13万人分以上に
新アリーナ建設が中断される中、市民の間では、建設の継続を求める署名活動が行われ、約13万人分以上の署名が集まった。

一方でささやかれているのは、巨額の費用に対する不安だ。
市民からは、「豊橋が盛り上がるのであれば(新アリーナは)あった方がいいなと思うんですけど、それができなければ、お金がちょっともったいないかな」という声もあった。
アリーナ建設を巡り街が揺れる中、Bリーグの島田チェアマンは三遠の参入を認めるものの、アリーナ建設が頓挫すれば翌シーズンからライセンス剥奪、そして降格となる可能性を示唆した。

そして26日、豊橋市ではアリーナ建設を巡る住民投票の実施に向けた条例案が可決されるとみられていたが、午後、推進派の与党が条例案を撤回し、住民投票は見送られることになった。
果たして、新リーグでの活躍を目指す三遠の願いはかなうのかーー。
全ては、アリーナ建設の行方にかかっている。
(「イット!」 12月26日放送)