まもなく年末年始の旅行や帰省ラッシュを迎える空の便。
ところが26日、JALへのサイバー攻撃によるシステム障害で、各地の空港では利用客の困惑する姿があった。
伊丹空港では…「全然進まないんで不安です」
福岡空港でも…「飛べないと困りますけどね」
国内線で相次いだ発着便の遅れ。羽田空港には、お目当てのライブに間に合わない人も…。
“サイバー攻撃”で大規模な“システム障害”発生
年の瀬の空港に大きな混乱をもたらした原因は、日本航空で発生した大規模な“システム障害”。

何者かによる“サイバー攻撃”を受けたという。
日本航空によると、異変が発生したのが26日あさ7時半前。

社内と社外の情報交換に使うネットワークに過度な負担がかかり、システムがダウン。
全国の空港で、手荷物が預けられないなどのトラブルが相次いだ。

羽田から出発する予定の旅行客は、搭乗の際などに利用できるアプリにも影響が出たと話す。
利用客:
8時前くらいからアプリが開けなくて、自分が乗る飛行機の時間が分からなかったんです。困りました。

サイバー攻撃によるシステム障害でチェックインには影響が出なかったものの、日本航空の国内線と国際線あわせて86便で30分以上の遅れが発生。
あわせて、国内線・国際線のきょう出発便についてチケットの販売が一時中止される事態になった。
各地の空港の利用客からは…。
伊丹空港の利用客:
子ども達が東京に行く予定でした。1時間ほど遅れるというので、ANAに切り替えて貰います。
福岡空港の利用客:
埼玉に帰るので羽田の方に行こうとしてるんですけど、まだ全然どうなるかわからないって感じです。
羽田空港では、搭乗予定の関西空港へ向かう便が遅れたことで、やきもきした思いで出発を待つ親子連れの姿があった。
母親:
この子は今日は1人でSnow Manのライブに…。
聞けば、京セラドーム大阪で26日午後6時開演予定の人気アイドルグループ「Snow Man」のライブに行く予定とのこと。
羽田空港を12時50分に発ち、開演の2時間ほど前には現地に着いている予定だったものの、この時点で既に30分以上の遅れが確定。大好きなSnow Manのライブに間に合うのか不安の色を隠すことができない。
娘:
(着いても)開演まで1時間しか無い。
母親:
1時間あるじゃん?
娘:
いや、、なんのためにうちわ作ったの…。
完全復旧後も多くの便に遅延
日本航空は午後2時ごろ、「システムが復旧した」と発表した。

あわせて、国内線・国際線の26日出発便のチケット販売についても再開された。

しかし航空便の遅れは26日夕方も続いていて、今後状況によっては夜にかけて欠航便が出る可能性もあるとしている。

また、システム障害の原因については、捜査関係者によると、何者からか「DDoS(ディードス)攻撃」を受けた可能性があるとしている。
26日夕方の羽田空港の状況は、システムエラーは午後2時ごろに完全復旧しているが、今も多くの便に遅延が発生している。
遅延の原因として午前7時半ごろのサイバー攻撃により、無人の自動チェックイン機も荷物預け入れ機も使用できなくなり、有人のカウンターでチェックイン荷物の預け入れを行う必要が生じた。

システム障害の影響で国内線53便、国際線11便、全国で64便が30分以上遅延し、2便が欠航した。
(「イット!」12月26日放送より)