政府は、24日の「食品ロス削減推進会議」で食品ロスを2030年度までに435万トンに減らす新目標を設定した。
賞味期限延長や持ち帰り推奨を推進する。
企業も賞味期限を延長するなど、対策を強化している。
賞味期限の延長など推進…賞味期限切れの商品取り扱うスーパーも
2024年も残すところ、あと1週間となり、大掃除のタイムリミットも迫ってきた。
いざ始めてみて困るのが、冷蔵庫の食品だ。
捨てるべきか、まだ食べられるのか、悩むところだ。

そんな中、食品ロスを減らすため、賞味期限を伸ばそうとする動きが出ている。
一方で、消費者からは不安の声も出ている。
25日のテーマは、「食品ロス削減に賞味期限延長?ソレってどうなの?」だ。
商品の売れ残りや外食での食べ残しといった食品ロスを減らそうと、24日、内閣府の「食品ロス削減推進会議」で新たな目標が設定された。
食品ロスは、2000年度の1年間で約980万トンで、それを2030年度までに半分にするのが目標だったが、2022年度の推計値は約472万トンで、見事目標を達成した。
そこで新たに、2030年度までに435万トンにまで減らすと設定した。
政府は、食べ残しの持ち帰りや賞味期限の延長などを推進して後押しすることにした。

青井実キャスター:
ーー賞味期限、気にしてますか?
30代:
(賞味期限)結構気にしています。量が多い品物は食べきるのに時間がかかるので、賞味期限ができるだけ長い方がいいです。
60代:
気にするけど、なんとなく意識しています。すごく古いわけじゃないから、手前から取るようにしています。
青井キャスター:
パックンは賞味期限、気にします?
スペシャルキャスター パトリック・ハーランさん(パックン):
僕はあんまり気にしないですね。自分の味覚とか嗅覚のセンサーが鳴るまでは食べ続けます。でも食品ロスはもったいないだけじゃなくて、日本の食料自給率は38%ですが、食品ロスを減らすだけで、それを引き上げることができますから、みなさんぜひ協力していただきたいですね。
青井キャスター:
「イット!」は食品ロスを減らすため、賞味期限切れの商品を多く取り扱うスーパーを取材してきました。
東中健キャスター:
9円の商品がありますよ。1桁の値段で商品が売られている。これは驚きですね。

マルヤス大森町店・小田店長:
弊社も倉庫を持っていて大量に一括で入れて、それで安く提供できる物がたくさんあります。特に、賞味期限が切れたり、近い物は当店のウリ。メーカーや問屋は賞味期限が切れた商品は卸せない。そこで弊社に声をかけてもらい、安く提供できています。
東中キャスター:
賞味期限が切れてる物もあるが、気にする?
買い物客:
食べられますから、あまり気にしない。

青井キャスター:
「賞味期限」は「おいしく食べられる期限」、一方、「消費期限」は「安全に食べられる期限」です。店長は賞味期限の延長が検討されていることについて、こう話します。
マルヤス大森町店・小田店長:
もともと食品ロスを削減するのが目標・目的で始めている店なので、非常にいいことだと思っています。
年月日表示から年月表示で…賞味期限切れ減らす効果
青井キャスター:
食品ロスにくわしい井出留美さんに、賞味期限を延長する背景を伺いました。

食品ロスにくわしい井出留美さん:
今まで企業はリスクを嫌って、(賞味期限を)短めにする傾向がありました。それが行き過ぎると、今度は食品が無駄になってしまうことがあります。
青井キャスター:
食品ロス削減については、企業も努力しています。マヨネーズで有名なキユーピーは、主力商品のキユーピーマヨネーズの賞味期限を12カ月から13カ月に延長すると発表しました。さらに年月表示を採用し、家庭での賞味期限切れを減らす効果を期待しています。

食品ロスにくわしい井出留美さん:
レトルト食品なども1年以上持つのに、日付が入っています。あとパスタなど。それを年月日表示から、年月表示にしていくということなのではと思います。ロスを減らすことができるというか、月末まで食品として流通できる。
青井キャスター:
私たちが少し意識するだけで、食品ロスは減らすことができます。
皆さんも、冷蔵庫のチェックをお忘れなく。
(「イット!」12月25日放送より)