きょう12月24日は、クリスマスイブ。そんな、クリスマスに欠かせないのが「ローストチキン」だ。鶏肉専門店には買い求めようと多くの客でにぎわっていた。しかし今、相次ぐ価格高騰の波が、このチキンにも押し寄せている。鶏肉を売る店にとっても逆風が吹く状況だ。

クリスマスの定番「ローストチキン」

12月24日、クリスマスイブは、夜のごちそうが待ち遠しい1日だが、価格高騰の波は、クリスマス料理に欠かせない定番食材にも及んでいた。

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千葉・香取市にある鶏肉専門店「水郷のとりやさん 須田本店」で焼かれていたのは、クリスマスの食卓を彩るローストチキン。

店が飼育しているブランド鶏をしょうゆベースのたれで味付け、じっくり約40分かけて焼き上げる。皮はやわらかく肉汁たっぷりで、実にジューシーな店の看板メニューだ。

鶏肉の需要が高まるクリスマスシーズンは、1年の中でも特に大忙しで、厨房では、次々とローストチキンが焼き上げられていく。

丸ごと1羽焼かれたチキンを3個買ったお客さんは、「家族でクリスマス。もうほんとにジューシーでおいしい。クリスマスにこれを食べないとやっぱり始まらない。お正月がこないじゃないですか」と話す。

子どもと訪れた人は「まだ彼(赤ちゃん)は食べられないけど、親はちょっとチキン食べようかなと思って。早く食べられるようになるといいよね」と話し、初めて子どもと迎えるクリスマスのお楽しみもチキンのようだ。

鶏肉にも値上げの波が…

そんなクリスマスの定番食材・鶏肉にも、価格高騰の波が及んでいる。

水郷のとりやさん 4代目・須田健久さん:
国産のもも肉だと、去年の12月と比べると40円ぐらい、1kgあたり値上がりしている感じです。

家計の味方であるはずの鶏肉の値上がりは、店にとっても逆風が吹く状況だ。

水郷のとりやさん 4代目・須田健久さんは「なかなか厳しいんですけど、クリスマスは年に一回なので、うちとしてはお値段据え置きで、ローストチキンの方はやらせてもらってます」と話す。

一方、神奈川・横浜市内のスーパーを訪れると、24日は月に一度の特売日だった。クリスマスイブと特売日が重なり、鶏肉が次々と売れていく。店員さんも休む暇なく鶏モモ肉を補充していた。

訪れた客は「クリスマス用のフライドチキンにしようかな。お値段結構安いですね、初めて来たんですけど安かったです」「1割くらいは安いんじゃないかなと思う。クリスマスに安く買えるのはうれしいですね」などと話し、特売というクリスマスプレゼントに、皆さん満足そうな様子だった。

しかし裏を返せば、普段の販売価格がそれだけ上がっているということのようだ。

セルシオ・鶴田聡部長:
鶏もも肉は今、クリスマスも含めて年末に向かって需要期なので、少々値段は上がってきている状態ですね。11月は100グラム108円で売れてたのが128円ぐらいに上がってしまった。

値上がりの要因は、年末の需要の高まりに加え、配送費や餌代の高騰などが大きいという。
(「イット!」12月24日放送より)

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