12月9日に福島県浪江町で開催された、相双EVレース大会。技術の向上を目的としたこの大会には、高校生や専門学生が製作した電気自動車11台が参加した。

メカニックの腕の見せ所

レースの舞台は、ふたば自動車学校の教習コース。
福島工業高校チームは、高校近くの別の教習所で練習を重ね、大会に臨んだ。ドライバーの福島工業高校機械科3年・宍戸翔さんは「初めてのコースなので、攻め方はコースを重ねてくごとに試行錯誤して頑張りたい」と意気込む。

入念な準備を行う福島工業高校チーム
入念な準備を行う福島工業高校チーム
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20分間でコースを何周走れるかを競うこの大会。速さだけでなく持久力がポイントで、メカニック担当の福島工業高校機械科3年本田冬也さんは「20分間で、決められた電力を惜しみなく使うために、タイムを調整する。なるべく上位で、あわよくば優勝を狙えるように頑張りたい」と話し、入念に準備を行った。

1周400mのコースで真剣勝負

福島工業高校の2人がライバル視するのが、全国の大会で優勝経験がある強豪・学法福島チームだ。学法福島高校・2年生の小野晄生さんは「初参加だけど頑張って優勝を目指して、そして新記録を打ち立てて優勝しようと思っています」と語る。

全国大会でも優勝経験がある強豪・学法福島高校
全国大会でも優勝経験がある強豪・学法福島高校

1周400m、さまざまなデザインの電気自動車が走り出す。すると学法福島は電気トラブルか止まってしまった。大外からロケットスタートをした福島工業は、空気抵抗を減らすフォルムが効いて、トップに躍り出た。後方からはレースに復帰した学法福島が猛烈な追い上げ、首位をうかがう。

1周400mを何周できるか!?速さと持久力が求められる
1周400mを何周できるか!?速さと持久力が求められる

気が抜けないレース展開を制したのは福島工業。20周を走り、大会新記録を更新した。福島工業高校のメカニック担当・本田君が仲間に声をかける。「みんなで作り上げてきたマシンを、最後まで、ゴールラインまで運んでくれてありがとうございます。ドライバーの翔くんが、しっかりペースをキープして、さらにアップさせてくれたので、優勝することができたと思っています」

福島工業高校 本田冬也さんと宍戸翔さん
福島工業高校 本田冬也さんと宍戸翔さん

信頼する仲間と戦ったレース。勝っても負けても、若き技術者が多く生まれるきっかけになりそうだ。

(福島テレビ)

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