12月1日に23歳の誕生日を迎えられた、天皇皇后両陛下の長女、敬宮愛子さま。2024年4月に日本赤十字社に就職し、成年皇族としても本格的に公務に取り組まれるなど、まさに“初めて尽くし”の1年となった。ふれあった人たちが語ったのは、愛子さまの“言葉の力”だった。

愛子さまならではの“言葉の力”

「小さい頃から“人見知り”のところがございますので、これから頑張って克服することができればと思います」

この記事の画像(9枚)

2年前に成年皇族となられた際の会見でご自身についてこう語り、“人見知りからの克服”を目標に挙げられた愛子さま。

2024年4月、初めて参加された春の園遊会では、淡いピンクの装いでご出席。愛子さまが佳子さまを振り返り、何かを確認されるようなシーンもあった。

このときの印象について、フジテレビ社会部宮内庁担当の宮崎千歳キャップは…。

フジテレビ社会部​宮内庁担当 宮崎千歳キャップ:
初めての行事で初めての方にお会いになるというのは、愛子さまにとっては、一つ一つはプレッシャーでもあっただろうというふうに拝察します。
愛子さまならではの“言葉の力”みたいなものを私はいつも取材のたびに感じています。

愛子さまが発する“言葉の力”。

9月、天皇皇后両陛下と共に、就職後初めて栃木県の那須御用邸で静養された愛子さま。駅で多くの人に出迎えられると、「こちらに来て、パワーがみなぎっております」と述べられた。

宮崎キャップ:
やはり皆さん、愛子さまがお仕事を始められたから、「忙しいでしょう」ってすごく心配しているんですけれども、それに対して「ここに来てパワーがみなぎっております」っていうふうにおっしゃると、またそこがすごく和やかになる。

言葉で和やかな空気に変える…“愛子さま流”ふれあい

そんな愛子さまの印象的な言葉が十二分に発揮されたのが、初の地方公務となった10月の佐賀県へのご訪問。

空港で、知事らの出迎えを受けられた際には、「少し緊張しております。2日間どうぞよろしくお願いいたします」と、自ら笑顔で「緊張している」と述べられた。

佐賀県庁では、幼稚園児たちと交流。

愛子さま:
幼稚園ではどんなことをするのが好きですか?

園児たち:
ビー玉転がし。

愛子さま:
はやってるの?

園児:
いつもやってるの。

愛子さま:
いつもやっているの?

300年以上の歴史を持つ、手すき和紙の工房を訪問された際にも、すぐに打ち解けられた。

職人:
ふたを上げると紙が出来上がっています。

愛子さま:
すごい。

職人:
そうです。横に揺すってみましょう。そうです、そうです。

愛子さま:
これ、紙、できてます?

職人:
できてます。

愛子さま:
和紙は奥深いですね 。

そして、SAGAスタジアムで関係者に出迎えられた際には、こんな言葉が…。

出迎えの人:
暑いくらいで…。

愛子さま:
心も熱くなって…。

宮崎キャップ:
競技場に到着して、初めて会った方と挨拶される時に、汗ばむ陽気で「暑すぎるぐらいです」と相手の方が言ったら、愛子さまが「心も熱くなって」っていうふうにお話になって。そうするとふわっとその場が和むのです。

瞬時に返される愛子さまの言葉が、その場の雰囲気を和ませるという。

また、佐賀県立佐賀城本丸歴史館を訪問された際には、説明にあたった館長も…。

佐賀県立佐賀城本丸歴史館 七田忠昭館長:
ご説明の最初、(私は)硬くなっていたんですけども、(愛子さまが)もうすぐに打ち解けるのですね。全然緊張が取れちゃうんですね。少し冗談っぽいこともおっしゃりますので楽しかったです。

歴史館では、勤務先である日本赤十字社を創設した、佐賀出身の佐野常民の寸劇を観賞された愛子さま。時折大きく頷きながら、ご覧になり、その後、役者陣と交流された。

愛子さま:
いつもどのくらい活動を?

寸劇を制作した谷口文章さん:
普段の練習は週末の夜の10時とか10時半になりますので…。

愛子さま:
だいぶ遅くて…。

寸劇を制作した谷口文章さん:
だいぶ遅く。

その際にも自然と笑いがこぼれた。

寸劇を制作した谷口文章さん:
周りの空間がパーッと明るくなったような、ふわっと温かくなったようなそんな印象を第一印象として受けました。

愛子さまは、心に残ったせりふについても話されたという。

愛子さま:
「人間を救うのは人間だ。」という(日本赤十字社の)キャッチコピーまで…。

佐野常民を演じた鷹巣将弥さん:
大切な言葉として言えるように、練習しました。

佐野常民を演じた鷹巣将弥さん:
相手のことをすごく考えていただいているというか、こちらも緊張をすごくしているので、それを察していただいて、こちら側が言いやすいようにパスをくれる、そういうところが会話しやすいところでしたね。

親しみやすいお人柄からにじみ出る気遣いの言葉が、その場を和やかな空気に変えていく。そんな“愛子さま流”のふれあいを重ねられた1年でもあった。

宮崎キャップ:
愛子さまがおっしゃった一言で、すごく温かい交流になり、本当に形式的な場でなくなる。その言葉の力で、でもとても自然体で、人見知りの部分を自然と克服されているようなところはおありなのかなというふうに思います。
(「Mr.サンデー」12月1日放送より)