11月24日(日)、ジャパンカップ・GⅠが東京競馬場で行われる。

ジャパンカップとは

“世界に通用する強い馬作り”を目指し、1981年に日本初の国際レースとして創設された。国内外から選りすぐりの強力馬が集結するレースだが、近年はなんと日本馬が18年連続で勝利を収めている。

今回の日本VS世界の勝負の行方はどうなるだろうか。まずは日本馬から紹介していく。

ドウデュース(牡5)

天皇賞(秋)を制したドウデュース
天皇賞(秋)を制したドウデュース
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ドウデュースは、2021年12月の朝日杯FS、22年5月の日本ダービー、23年12月の有馬記念、24年10月の天皇賞(秋)と4年連続でGⅠを制している。
今回のジャパンカップと12月有馬記念の残り2戦での引退が決まっており、GⅠ5勝目を達成できるかに注目が集まる。
ジャパンカップを前に、今回ドウデュースに騎乗する武豊騎手が我々の単独取材に応じた。

武豊騎手
武豊騎手

――― 1週前追い切りの感触は
良すぎるくらいですね。ずっと良いですけどね。変わった馬ですよ(笑)。天皇賞(秋)の2日後から調教をしていて元気が良すぎるくらい。

1週前追い切りを行うドウデュース
1週前追い切りを行うドウデュース

――― ドウデュースのストロングポイントは
たくさんありますけど、やっぱりラストの末脚という決め手がありますね。他の馬にはないものを持っています。
――― オーギュストロダンら海外勢については
これだけの馬がジャパンカップに来るのも久しぶりだと思いますし、ディープインパクト産駒と一緒にレースができることにワクワクしますね。
――― 残り2戦どんな気持ちか
2戦とも勝ちたいですね。天皇賞(秋)でやっぱりこの馬強いなと改めて思ったので、今回も強い馬ばかりですけど、受けて立つくらいの気持ちで挑みたいです。

チェルヴィニア(牝3)

秋華賞を制したチェルヴィニア
秋華賞を制したチェルヴィニア

ドウデュースに負けず劣らずの注目を集めるチェルヴィニア。5月のオークス・GⅠと10月の秋華賞・GⅠを制し、牝馬2冠を達成した。今回初めて古馬と対戦するが、怯むことなく戦い抜けるか。

C.ルメール騎手:
――― 古馬との戦いについて

古馬との対決は初めてですけど、全く心配していないですね。
――― チェルヴィニアのストロングポイントは
すごく乗りやすい馬ですね。自分の仕事をよく分かっているから、道中でエクストラエネルギーを使わない。だから最後に良い脚を使えます。

注目の日本馬は、ドウデュースとチェルヴィニアだけではない。

ジャスティンパレス(牡5)

2023年4月の天皇賞(春)・GⅠの覇者。今回はC.デムーロ騎手の手綱で勝利を掴むことができるか。

ソールオリエンス(牡4)

デビューから無傷の3連勝で2023年4月の皐月賞・GⅠを制した。最近は勝利から遠ざかっているが、2024年初の勝利を飾ることができるか。

スターズオンアース(牝5)

2023年のジャパンカップ・GⅠでは3着。3月のドバイシーマクラシック・G1以来、約8カ月ぶりの出走となる。

一方の海外勢も非常に強力だ。

オーギュストロダン(牡4)

最終追い切りを行うオーギュストロダン
最終追い切りを行うオーギュストロダン

外国馬の中で今回最も注目を集めるのが、アイルランドのオーギュストロダン。ディープインパクト産駒最後の世代として、様々な国のG1レースで6勝を挙げている。
そのオーギュストロダン、来年より種牡馬入りすることが決定しており、今回のジャパンカップを「現役引退レース」としている。世界にその名をとどろかせたオーギュストロダン最後の雄姿は、日本のみならず世界からも注目を集めるに違いない。
そして、父ディープインパクトの母国で有終の美を飾れるか。
会見では、世界的名伯楽のA.オブライエン調教師がオーギュストロダンについて語った。

A.オブライエン調教師
A.オブライエン調教師

――― なぜ引退レースにジャパンカップを選んだのか
私やオーギュストロダンにとって、日本でレースをすることは夢でした。ジャパンカップが難しいレースだということは分かっていますが、オーギュストロダンの最後のレースとして花道を飾るのは、ジャパンカップしかないと思っています。
――― ディープインパクトについて
ここで私がお話しする必要がないくらい、競走馬としても種馬としても素晴らしい馬です。素晴らしいチャンスがもらえてオーギュストロダンを誕生させることができました。
――― 来日後の状態は
日本に来てから非常に良い状態を保っています。これ以上ないほど満足しています。

ゴリアット(せん4)

最終追い切りを行うゴリアット
最終追い切りを行うゴリアット

そのオーギュストロダンを2024年7月のキングジョージ6世&クイーンエリザベスS・G1で破ったゴリアットが、フランスから参戦。そのレースでは、後に10月の凱旋門賞・G1を制することとなるブルーストッキング(牝4)も破っており、現在の欧州競馬の中心的存在となっている。

C.スミヨン騎手
C.スミヨン騎手

C.スミヨン騎手:
――― ジャパンカップの手ごたえは

きのう(20日)の追い切りはよくできました。これ以上の満足はありません。ドウデュースやチェルヴィニアも素晴らしい馬ですが、私はベストな馬に騎乗できると思っています。

華やかなパドックにも注目!

海外馬が参戦するジャパンカップといえば、華やかなパドックにも注目したい。海外では馬を引く厩務員が女性であることが多く、服装もスカートにハイヒールなど、日本では見かけないスタイルでパドックを周回する様子が見られる。

2022年のパドックの様子
2022年のパドックの様子

当日はレースだけではなく、いつもと違う雰囲気のパドックも楽しみたい。

11月21日(木)に発表された枠順はこちら。

44回 ジャパンカップ・GI東京競馬場・芝2400m
1枠1番  ゴリアット(せん4・C.スミヨン)
2枠2番  ブローザホーン(牡5・菅原明良)
3枠3番  ドウデュース(牡5・武豊)
3枠4番  ジャスティンパレス(牡5・C.デムーロ)
4枠5番  シュトルーヴェ(せん5・鮫島克駿)
4枠6番  ダノンベルーガ(牡5・松山弘平)
5枠7番  シンエンペラー(牡3・坂井瑠星)
5枠8番  オーギュストロダン(牡4・R.ムーア)
6枠9番  チェルヴィニア(牝3・C.ルメール)
6枠10番 ドゥレッツァ(牡4・W.ビュイック)
7枠11番 カラテ(牡8・杉原誠人)
7枠12番 ソールオリエンス(牡4・横山武史)
8枠13番 ファンタスティックムーン(牡4・R.ピーヒュレク)
8枠14番 スターズオンアース(牝5・川田将雅)

ドウデュース&武豊は3枠3番、2冠牝馬チェルヴィニアは6枠9番。G1・6勝オーギュストロダンは5枠8番。欧州の強豪ゴリアットは1枠1番。
日本勢の19年連続勝利となるか、それとも強力布陣の海外勢か。
ジャパンカップは、11月24日(日)15時40分に発走する。

みんなのKEIBA ジャパンカップ・GⅠ
11月24日(日)午後2時40分から拡大して生放送
https://www.fujitv.co.jp/sports/keiba/

みんなのKEIBA
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フジテレビスポーツ局が制作する競馬情報番組。毎週・日曜日午後3時より放送中。番組MC:DAIGO/佐野瑞樹/竹俣紅 解説者:井崎脩五郎/細江純子 ※放送時間は変更される場合があります