秋篠宮ご夫妻は、10月25日、全国障害者スポーツ大会の開会式に出席するため、佐賀県を訪問されました。
この記事の画像(17枚)まず訪れた県立盲学校では、視覚に障害のある中高生たちによる、キーボードや電子ドラムなどの演奏に耳を傾けられました。
「すてきな音色でした」と生徒たちにお礼を伝えられたご夫妻。キーボードに貼られた丸いシールについて尋ね、最初に出す音がわかるように工夫しているという説明にうなずかれていました。
途中、生徒が「私からも質問してよろしいでしょうか?」と“逆質問”。「キーボードをされたことはありますか」と聞かれ、秋篠宮さまは「ピアノはしたことがありますけれども、キーボードは無いかな。小さい頃ですよ、ピアノをしていたのはね」と笑顔で応じられました。
また、「普段聴く曲は何ですか」と質問されると「ビートルズが好きです」と答え、「子どもの時にやりたいと思ってやれなかったのがドラムです」と明かすなど、生徒たちと和やかに交流されました。
続いて、目隠しを付けて音が出るピンポン球を転がして打ち合う障害者スポーツの競技「サウンドテーブルテニス」をご覧になりました。
ルールの説明を受けた秋篠宮さまは、アイマスクを着けて競技を体験されました。
続いて紀子さまもアイマスクを着けて挑戦されました。
秋篠宮さまは「集中しないと難しいですね」と競技の奥深さに感心されていました。
翌26日、ご夫妻は「全国障害者スポーツ大会」の開会式へ出席し、雨の中、3000人を超える選手らの入場を手拍子をとりながら見守られました。
秋篠宮さまは、おことばで「参加される皆様には、日頃の練習の成果を存分に発揮され、すばらしいパフォーマンスを披露していただければと思います。それとともに、選手同士はもちろんのこと、選手を支え、一緒に大会を作り上げていく『サガンティア』の方々や、観戦に来られる地元の方々との交流を深めていただくことを期待いたします」と述べられました。
途中で雨が上がり、オリンピックの聖火にあたる「炬火(きょか)」も無事に点火され、秋篠宮さまは「雨だと大変ですから、天気になって良かったですね」と話されたということです。
午後には、市内のプールで25メートル自由形の水泳競技を観戦されたご夫妻。盛んに拍手を送り、選手の健闘を称えられました。
佳子さまも佐賀県へ…唐津くんちの曳山などご覧に
この日、次女の佳子さまも佐賀県をご訪問。鳥栖市で「全国障害者スポーツ大会」のバレーボール競技を観戦し、得点が入るたびに拍手を送られました。
翌27日、佐賀県伝統の祭り「唐津くんち」の曳山(ひきやま)の展示場へ向かい、漆や金箔などで装飾された14台の巨大な曳山をご覧になりました。
美術工芸品としての価値も高い曳山を細部まで熱心に鑑賞された佳子さまは、「とても力強くて迫力があってすてきでした」と述べられました。
また、中には輪島塗の職人が携わったものもあると説明を受け、能登半島地震で被災した職人を気遣われていました。
長年、地元の子どもたちが中心を担っている「唐津くんち」のお囃子に耳を傾けられた佳子さま。「いつからお囃子をやっているんですか?」などと声を掛け、伝統の祭りを将来に引き継ぐ子どもたちを激励されました。
続いて訪問されたのは不登校の経験や発達障害のある生徒たちが学んでいる「佐賀星生学園」。
演劇部やダンス部の生徒たちが自身の経験に基づくストーリーの劇を披露すると、佳子さまは「今日の発表がすごく良かったので、次の発表の時もとてもうまくいくと思います」とエールを送られました。
お帰りの際、生徒たちに時おり手話を交えながら声をかけられた佳子さま。
「皆さんにお会いできてとてもうれしかったです」と感謝の気持ちを伝えられました。
(「皇室ご一家」11月17日放送)