「世界最小の赤ちゃん」として生まれた男の子の成長記録。わずか258グラムで生まれた赤ちゃんが、10月1日で6歳になった。2025年からはいよいよ小学生に。入学を控え、今は言葉・会話の練習に励んでいる。将来の夢は「警察官」。

(※外部配信先では動画を閲覧できない場合があります。その際はFNNプライムオンライン内でお読みください)

「やんちゃ」活発な男の子に成長

公園で元気に遊ぶ男の子。

長野県軽井沢町の関野竜佑ちゃん。

10月1日で6歳になった。

「(名前は?)せきのりゅうすけです)

竜佑ちゃんと母・俊子さん(佐久市)
竜佑ちゃんと母・俊子さん(佐久市)
この記事の画像(51枚)

母・俊子さん:
「とにかくやんちゃで、すぐ傷だらけになっちゃいます。もうすぐ1年生になって、これから勉強とまだ思えないんですけど、とにかく元気で楽しそうにしているので幸せですね」

竜佑ちゃん:
「ママ、だいすき」

母・俊子さん:
「ありがとう、早く降りてきて」

滑り台で遊ぶ竜佑ちゃん
滑り台で遊ぶ竜佑ちゃん

活発な男の子に成長したが、生まれた当初は命に危険があるほどの低出生体重児だった。

出生時は体重258g 身長22cm

竜佑ちゃんは妊娠高血圧症候群による緊急帝王切開で、24週と5日で生まれた。

体重はわずか258グラム、身長は22センチ。大人の手のひらに乗るほどの大きさだった。

緊急帝王切開で、24週と5日で生まれた竜佑ちゃん(提供:県立こども病院)
緊急帝王切開で、24週と5日で生まれた竜佑ちゃん(提供:県立こども病院)

母・俊子さん(2019年10月):
「小さすぎて産声もなく、生まれたのかどうか自分で感覚がなくて、無事かなと思うだけで不安でした」

父・康平さん、母・俊子さんに抱かれる竜佑ちゃん(2019年10月)
父・康平さん、母・俊子さんに抱かれる竜佑ちゃん(2019年10月)

父・康平さん(2019年10月):
「先生たちにお任せで信用して待つしかないと思っていました。そこから先は、本人がこの世の中で生きたいか生きたくないかという話かと思っていました」

命の危険も…生命力で少しずつ成長

命の危険もあったが、長野県立こども病院の治療とケア、竜佑ちゃん自身の生命力で少しずつ成長。

生まれてから半年後に退院ー。

安曇野市の県立こども病院を退院(2019年4月)
安曇野市の県立こども病院を退院(2019年4月)

無事、退院できたケースでは、当時、“世界最小”の男の子だった。

定期健診やリハビリを受けながらもすくすく成長。

1歳の誕生日会(2019年)身長56.1cm 体重4.4kg 
1歳の誕生日会(2019年)身長56.1cm 体重4.4kg 

母・俊子さん(2019年):
「こんなに元気に1歳の誕生日を迎えられると思っていなくて、普通に過ごせているので、それが一番幸せです」

竜佑ちゃん「成長の記録」

1歳10カ月で歩けるようになり、2歳ごろからは言葉を話し始めた。

竜佑ちゃん(2020年):
「ママ、ママ」

2歳(2020年) 身長65cm 体重5.6kg
2歳(2020年) 身長65cm 体重5.6kg

3歳になると自己主張もー。

竜佑ちゃん(2021年):
「いやだ、いやだ」

3歳(2021年) 身長74cm 体重6.9kg
3歳(2021年) 身長74cm 体重6.9kg

4歳のころは活発に外遊び。

父・康平さん(2022年):
「前だったら怖がってやらなかったようなことも、自分から率先してやるようになってきた」

4歳(2022年) 身長82.6cm 体重8.5kg
4歳(2022年) 身長82.6cm 体重8.5kg

5歳で自己紹介もできるようになった。

竜佑ちゃん:
「りゅうすけです」

父:
「何歳ですか?」

ジェスチャーで5歳(2023年)身長89.1cm 体重10kg
ジェスチャーで5歳(2023年)身長89.1cm 体重10kg

竜佑ちゃん:
「(ジェスチャーで5歳)」

身長94.2cm 体重11.7kg

そして、6歳に。

身長は94.2cm、体重は11.7kgになった。

好きな食べ物はブドウと、ご飯と、納豆
好きな食べ物はブドウと、ご飯と、納豆

竜佑ちゃん:
「(りゅうちゃんの好きな食べ物は?)ブドウと、ご飯と、納豆と」

小学校入学控え 言葉・会話の練習 

2025年春から公立の小学校に通う予定の竜佑ちゃん。

今、特に力を入れていることがある。

佐久総合病院 言語聴覚士・荻原大輔さん:
「りゅうちゃん、これは?」

竜佑ちゃん:
「タメ」

「りゅうちゃん、これは?」
「りゅうちゃん、これは?」

荻原大輔さん:
「そう、りゅうちゃん、よく見て『カ』」

竜佑ちゃん:
「カ メ」

「カ、メ」
「カ、メ」

荻原大輔さん:
「いいねー、上手上手」

荻原大輔さん:
「ベッド」

竜佑ちゃん:
「ベッド」

荻原大輔さん:
「いいじゃない、オッケー」

発声や発語の練習。

佐久総合病院 言語聴覚士・荻原大輔さんと発声や発語の練習
佐久総合病院 言語聴覚士・荻原大輔さんと発声や発語の練習

佐久総合病院の言語聴覚士・荻原大輔さんの下で、2歳の頃から言葉の練習を始め、今ははっきり話せるようにする「構音訓練」に取り組んでいる。

荻原大輔さん:
「兄さんが」

竜佑ちゃん:
「お兄さんが、すわっている」

荻原大輔さん:
「いいねー」

竜佑ちゃん:
「お姉さんが、洗ってる」

荻原大輔さん:
「そうそう」

「お姉さんが、洗ってる」
「お姉さんが、洗ってる」

佐久総合病院 言語聴覚士・荻原大輔さん:
「まずやる気が伝わってくるというか、うまくいかない時も、あれ?みたいな顔するので、イメージはあると思うんですよね。だんだん言葉も長くなってきているので、すごいですよね、本当ここ半年くらいですかね」

将来の夢は「警察官」

竜佑ちゃん:
「(何作っているの?)動物園」
「(作るのどう?)楽しい」

母・俊子さん:
「最近、会話ができるので楽しくなってきましたね。なんか間違っていると否定されちゃったりとか、こちらがね、言い返されちゃったり」

おもちゃの動物園を作って遊ぶ竜佑ちゃん
おもちゃの動物園を作って遊ぶ竜佑ちゃん

2023年、竜佑ちゃんに将来の夢を聞いたときはー。

父・康平さん:
「将来は何になりたい?」

竜佑ちゃん:
「(敬礼して)ピーポー」

「ピーポー」
「ピーポー」

同じように今回、尋ねてみるとー。

竜佑ちゃん:
「(大きくなったら何になりたい?)警察です、警察でーす。(何で警察になりたいの?)だって逮捕する、パキューンって」

「警察でーす」
「警察でーす」

「ピーポー」から「警察」に。

言葉使いにも成長が表れていた。ゆっくり、少しずつ成長していく竜佑ちゃん。

来年の春にはどんな男の子になっているのだろうか。

取材班の音声機材で遊ぶ竜佑ちゃん
取材班の音声機材で遊ぶ竜佑ちゃん

母・俊子さん:
「お勉強についていけるか分からないんですけど、小学校生活を楽しんでもらいたいですね。警察官になるために、運動も勉強も頑張ってくれたらなと、なってくれたらうれしいですね」

(長野放送)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(51枚)
長野放送
長野放送

長野の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。