日本に92年ぶりのメダルをもたらした4人と4頭。平均年齢41.5歳。
快挙達成から一夜明けた、自称「初老ジャパン」の素顔に迫った。
「馬が本当に頑張ってくれた…こみ上げてくるものが」
笑顔の裏には、あきらめなかったからこそ達成できたストーリーがあった。

チーム最年長、48歳の大岩義明選手は、大学卒業後、一時競技から離れた。
しかし、2000年のシドニーオリンピックを観戦し、自分の人生はこれでいいのかと一念発起。
翌年イギリスに渡り、競技を再開。
北京から5大会連続でオリンピックに出場する選手に。
悲願のメダルの原動力については…
大岩義明選手(48):
やはり馬が本当に頑張ってくれた、それが1番。思い出すだけでも涙がこみ上げてくるものがある。

41歳の戸本一真選手は、小学校から高校卒業まで岐阜県の乗馬クラブに通っていた。
厩舎のそうじや馬の体の手入れなど、すべて選手が担う経験が今回の結果につながったという。

そして、39歳の田中利幸選手が高校時代を過ごしたのが、福岡市にある乗馬クラブだ。
高校1年生から3年間指導した徳永隆宏さんは…

ルヴァードライディングクラブ・徳永隆宏さん:
当時 彼らが乗っていた馬がこのあたりにいたと思います。

田中選手は、馬房の掃除やエサやりなど、積極的に馬とコミュニケーションをとっていたという。
ルヴァードライディングクラブ・徳永隆宏さん:
(田中選手に)馬には感謝するんだよと常にいっていた。きのうも満点でゴール切ったあと、田中君は馬の上からだが、「よしよし、ありがとう」という感謝の気持ちを込めてやっていたのを見て、高校生の時の彼がやっていたことを思い出した。
現在田中選手は、北島隆三選手と共に、奈良県の乗馬クラブ「クレインオリンピックパーク」で指導員として活動している。
ロンドンオリンピック馬術の代表で、2人の同僚、弓良隆行さんは…

元ロンドン五輪 総合馬術日本代表 弓良隆行さん:
ポジティブに乗るという部分で、馬がいい演技をしてくれる。馬が「応えよう」と。強い馬たちなので、大きな舞台だと失敗できないので、強さと、気持ちがすごく大事。
「初老ジャパン」の快挙の裏には、強い気持ちと馬への信頼があった。
(「イット!」7月31日放送より)