「野菜をとろうあと60g」

8月31日は野菜の日。
「野菜の会社」カゴメが取り組む「野菜をとろうキャンペーン」と、夏野菜を使った手軽ながら絶品メニューをカゴメ株式会社 マーケティング本部 広告部課長・大喜多 奈央さんに聞いた。

大喜多 奈央さん
大喜多 奈央さん
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まずは、気になる日本人の野菜摂取量ですが、若者を中心に健康志向が高まる中、以前と比べて野菜の摂取量は増えていますか?

――野菜摂取量はこの10年間でほとんど変化がありません。
厚生労働省が推進する「健康日本 21」では、成人1日当たり野菜350g以上の摂取が推奨されていますが(※①)、1日約290gに留まり、あと60g不足しています(※②)。

中でも、20~30歳代の男性の摂取量は約260g、女性は約240gで、約90~110gも不足していて、有意な増加が見られません。(※③)

しかし、コロナ禍で少し状況は変わってきています。
直近6月の野菜の購入量は前年比120%と伸長しています。(※④)

外食を控え、内食が増えていることが要因として考えられますが、肉や魚よりも野菜の購入量は伸びており、不安な状況下で体調を維持するため健康意識が高まっていることが想像されます

(左)1日の目標量350g (右)1食あたりの目標量120g
(左)1日の目標量350g (右)1食あたりの目標量120g

健康寿命延伸のために「野菜を1日350g」

「成人1日当たり野菜350g以上の摂取が推奨される」ということですが、カゴメの「野菜をとろうキャンペーン」はどのような取り組みですか?

ーー当社が実施した「野菜摂取実態調査」(※⑤) では、1日の野菜摂取目標量350gを正しく認知している人はわずか16%でした。
また約8割の人が野菜不足を自覚しておらず、さらにはその内5割は野菜摂取の必要性すら認識していないことが分かりました。

これらの実態を踏まえ、「野菜の会社」として健康寿命の延伸に貢献したい当社は、個々人に野菜不足の自覚を促し摂取意欲を高めるための活動を、これまで以上に本格的に展開する必要があると考えました。

「あと60g」は片手一杯分!

では、いったい、足りていない野菜「あと60g」とはどれくらいの分量なのか。
サラダだと片手一杯、野菜ジュースにすればコップ一杯分に相当するという。

足りていない野菜「あと60g」(クリックで画像拡大)

夏野菜が美味しいこの季節。
体調管理におすすめのメニューを聞いてみた。

レンジで5分!「ごろごろ野菜のラタトゥイユ」

――夏野菜のラタトゥイユがおすすめです。夏野菜といえばなす、ピーマン、ズッキーニ、トマトなどですが、ラタトゥイユだとたっぷり野菜が食べられます。またビタミン、ミネラル、食物繊維を含む野菜は体調管理にも必要です。

ラタトゥイユは、野菜を加熱して食べるので、量を摂ることが出来ます。
また、トマトソースを加えるので、トマトの赤い色素であるリコピンを摂ることが出来ます
リコピンは健康への働きが注目されています。

ーーリコピンは生よりも加工品の方が吸収率が高く、油と一緒に摂取することでも吸収率が高まります。「カゴメ基本のトマトソース」は炒めた玉ねぎ、にんにくにトマトを加え、じっくり煮込んだトマトソースです。家庭で作れないコク深い味わいなので、お好きな具材と合わせるだけで美味しく手早くトマト料理が仕上がります。

夏野菜を1cm角に切ってレンジで加熱し、基本のトマトソースを絡めれば、暑い夏でも火を使わずに調理ができます。大量に作っておけばそうめんと合わせて冷製パスタ風にしても、ソテーした鶏肉に合わせてもおいしく、アレンジ自在です。

レシピはこちら

野菜飲料と共に行う「べジミーティング」

野菜を積極的に摂るためにカゴメの社員が実施していることはありますか?

――カゴメ社員の野菜不足を補うために、カゴメでは各事業所で自由に野菜飲料が飲めるように冷蔵庫が設置されています。打ち合わせは野菜飲料と共に行う「べジミーティング」を行い、野菜を補助的に摂るようにしています。

野菜を1日350g摂るのは意識しないとなかなか大変です。野菜飲料だけでは全ての野菜の栄養を摂ることはできませんが、食事の補助に役立てていますね

新型コロナの影響で「ステイホーム」の状況が続いていますが、消費者の需要に変化は見られましたか?

ーー自宅で食事を摂る機会が増え、トマトケチャップや基本のトマトソース、アンナマンマなどのパスタソースなどの売上が拡大し、内食需要が高まっています。

またカゴメは野菜の情報サイト「VEGEDAY」(https://www.kagome.co.jp/vegeday/)を運営しているのですが、コロナ禍で過去最高の閲覧者数を記録しました。
消費者の皆さんの野菜摂取意識の高まりを感じます。

今後、さらに野菜の魅力を発信していくために予定されている取り組みはありますか?

ーー野菜を摂りやすい社会にするため、カゴメ1社だけではなく、ANAセールスやPanasonicなどの賛同企業・団体19社と取り組んでいきます。異業種と取り組むことで今までに無かった野菜の摂り方が実現できます。

各社の宣言:https://www.asahi.com/ads/yasaiwotorou-pj/

出典:
※①:「厚生労働省 健康日本21」が推奨する1日の野菜摂取目標量は350g
※②:平成21年~30年国民健康・栄養調査(厚生労働省)での日本の平均野菜摂取量は約290g
※③:平成30年国民健康・栄養調査
※④:ショッパーインサイト社real shopper SM、2020年6月金額PI値
※⑤:野菜摂取実態調査 2018 年 10 月実施。対象はマクロミル社 QPR モニター28,077 名(10代〜60代男女)