滋賀県大津市の住宅で、保護司の男性が殺害された事件で、男性が担当する保護観察中の男が、殺害に関与した疑いがあることが分かった。

【動画】自分の保護司を殺害か…“保護観察中”の35歳男が関与の疑い 殺人の疑いで逮捕へ

■自宅で大量の血を流して死亡、遺体には刃物のような傷が10ヵ所以上

この記事の画像(5枚)

5月、滋賀県大津市の住宅で一人で暮らす、レストラン経営者の新庄博志さん(60)が、大量の血を流して死亡しているのが見つかった。

警察によると、新庄さんの遺体には、刃物のようなものによる傷が10カ所以上あり、現場の状況から、警察は殺人事件として捜査していた。

■帰宅してから数時間のうちに殺害された

保護司として長年活動し、地元では名士だった新庄さん。 何者かに殺害されたとみられる5月24日も、仕事をしていた。

記者リポート:新庄さんが殺害されたとみられる日の夕方。新庄さんの車が、こちらの駐車場に出入りしていたということです。

新庄さんの車が、自身の飲食店が入る大津市内のボートレース場の駐車場に、午後5時過ぎに入り、約1時間後に出た記録が残っている。

そして、午後8時ごろ、知人が新庄さんに連絡したところ、応答はなかったという。新庄さんは、帰宅してから短時間のうちに殺害されたとみられている。

■無職の35歳の男が殺害に関与した疑いが浮上

事件発生から2週間となった6月7日、新たなことが分かった。

事件の現場から約1キロ離れた場所に住む、無職の35歳の男が、新庄さんの殺害に関与した疑いが浮上。

新庄さんの遺体が見つかった2日後の5月28日、男は大津市内の路上で、ナイフ1本をリュックに入れて所持したとして、銃刀法違反の現行犯ですでに逮捕されていた。

さらに…
記者リポート:男は別の事件で執行猶予付きの有罪判決を受け、保護観察中でした。

捜査関係者によると、男は6年前、コンビニエンスストアで起こした強盗事件で、ことし7月まで保護観察期間中で、新庄さんはその保護司を担当していたというのだ。

■被害者は面倒見がよく、保護司に適任だった

犯罪者の立ち直りを、地域で支援する保護司とは、どのような仕事なのだろうか。

新庄さんを推薦した男性によると…

新庄さんを知る保護司:月2回(保護観察中の)対象者に家に来ていただいて、30分~1時間程度面接をする。3カ月に1回程度、相手の家に行って生活の様子を見ることができます。

男性は、新庄さんが人から恨みをかうようなことは考えられないと話す。

新庄さんを知る保護司:面倒見がいいというところと、非常に積極性があるということ、若いということもございますので行動力があります。適任ではないかなと(保護司に)お誘いをさせていただいた。

男性によると、罪をした人たちを、自らが経営する店などに雇用していたことがあったという新庄さん。 新庄さんと男との間にトラブルがあったのだろうか?

警察は男の容疑が固まりしだい、新庄さんを殺害した疑いで逮捕する方針だ。

(関西テレビ「newsランナー」 2024年6月7日)

関西テレビ
関西テレビ

滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・徳島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。