大阪市西成区で下校途中の児童7人が車にはねられた事件。
殺人未遂の疑いで現行犯逮捕された28歳の男の父親が取材に応じ「私どももどうしていいか分からない。パニックです。負傷されたお子さん、親御さんに本当に申し訳ないです」と、謝罪の言葉を口にしました。
事件は1日午後1時半過ぎ、大阪市立千本小学校脇の道で起きました。
運転していた東京都の無職・矢沢勇希容疑者が児童7人を車ではね殺害しようとした疑いで現行犯逮捕されたのです。
事件発生直前に現場近くの防犯カメラが捉えた映像には、矢沢容疑者が運転しているとみられる白い車が子供の脇を走り抜けていく様子が映っていました。
防犯カメラの前を通り過ぎた車は、このあと事故が起きた交差点に向かう道路に現れます。
その際、蛇行するような形で交差点に向かって進み、歩いていた子供たちを後ろからはねたとみられています。
通報したという女性は当時の様子について「『変な車やね』って言っていたらドンって聞こえて、子供がいっぱい下敷きになっていた」と話しました。
はねられたのは小学2年と3年の7人。
そのうち7歳の女の子があごの骨を折っていて、8歳の男の子も腕の骨を折る重傷です。
矢沢容疑者に話しかけたという男性。
その際の様子について…。
児童を救助した人:
ちょっと不気味やなっていうのはありました。(Q.どんなところで思った?)何も反応せず顔も動かさなくて言葉を発さないっていうのが、ちょっと不気味やなっていうふうには思いましたね。
東京・東村山市に住む矢沢容疑者。
警察によると、事件の2日前に新大阪駅の近くでレンタカーを借りていたことが新たに分かりました。
しかし、いつ大阪に来たのかなど詳しい足取りは明らかになっていません。
矢沢容疑者は調べに対し、「先月まで放射線技師として働いていた」と供述しているといいます。
矢沢容疑者の父親は2日、涙を流しながら取材に応じました。
矢沢容疑者の父親:
2年ほど前、明らかに風貌が変化した、髪がボサボサ、身なりがだらしなくなり、去年かおととし自宅に液体窒素を充満させ自殺しようとして、警察から連絡がきました。
また、矢沢容疑者の自宅を訪ねても会えることが少なかったといいます。
矢沢容疑者の父親は「帰宅時間を狙って待ち伏せしてしか会えない。自宅には入れてもらえず会話という感じではなかった。去年の夏、家族3人で中華を食べに行った際、笑顔が見えて安心したんですよ」と話しました。
警察は動機や足取りなどについて詳しく捜査しています。