交差点を通らずに駐車場をショートカットしていく、いわゆる「コンビニワープ」。番組は、危険な運転が相次ぐ現場を取材。身勝手なドライバーを直撃すると「みんなが道路通っちゃうと、結局は余計混む」という言い分が聞かれた。専門家によると検挙は難しいという。

渋滞の車列から続々と…

21日、千葉市内にあるコンビニエンスストア。

千葉市のコンビニエンスストア
千葉市のコンビニエンスストア
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車が道路からコンビニ敷地内へ次々と入り、立ち寄ることなくそのまま通過する…いわゆる「コンビニワープ」が次々と目撃された。

駐車場沿いに走る1車線の道路は、道幅がかなり細く、奥の方まで20台以上も車が渋滞している状態だった。

最も多い時には、「コンビニワープ」待ちする5台の車で駐車場内に渋滞もできていた。

近くに定点カメラを設置し、現場の様子を定点観測すると、「コンビニワープ」する車は1時間でなんと118台にものぼった。

その中には、ワープをするために前の車両に対して「ププーッ!」とクラクションを鳴らす車まであった。

「みんなが道路通っちゃうと、結局は余計混む」

「コンビニワープ」するドライバーの1人にその理由を直撃すると、驚きの言い分が聞かれた。

「みんながここ(道路)通っちゃうと、結局は余計混むと思うんですよね。あっち行く人もこっち行く人も、ここ(道路)しか行けないとなると時間かかっちゃうから、結局みんなが困るだろうなというのもある」

取材に応じたこのドライバーは、こう告げると“ワープ”をして去っていった。

近隣住民はこの行為による危険な瞬間を目撃したことがあるという。

近隣住民:
歩いてる人にぶつかりそうになったのもあったね。大きい声で危ないぞって言ったことあるけどね。

近隣住民:
この家を建てて15年経つんですけど、その時からずっとこんな感じで。
毎朝娘が登校する時にここを通るが、車が後ろからビュッとワープしていく。意外とスピード出ていて危ないなと思うことが結構る。普段から心配だなと。

相次ぐこの危険な行為について、道路交通法に詳しい専門家はこう指摘する。

交通事故鑑定人・中島博史さん:
実際にそれで取り締まりを行ったり検挙したりということは法律的に難しいのではないか。
(歩道をまたぐ時の)一時停止をきちんと行っていないなどの危険行為が散見されるので、あまり望ましい行為ではない。

一概に“違反行為”とも言えないと、対策の難しさを指摘した。
(「イット!」 5月29日放送より)