保険金の不正請求や、街路樹の違法伐採などが取り沙汰されてきた、ビッグモーター。今、山梨、群馬、埼玉、長野の4県の店舗で、少なくとも29台の中古車が盗まれるなどの被害に遭っている。また、盗まれた車1台が事故を起こした現場近くでは、車を放置して逃げ出す3人組の様子が防犯カメラに捉えられていた。
盗難車が衝突事故 黒ずくめの男が防犯カメラに映る
後ろのバンパー部分が、垂れ下がった黒い車。これは4月5日未明から早朝にかけ、ビッグモーター甲府店から盗まれた2台のうちの1台だ。
この記事の画像(9枚)盗まれた1台は、店舗から約500m離れた交差点で、出合い頭に一般の車と衝突。塀にぶつかった後、住宅の敷地内で止まった。
近隣住民は当時の様子について、「黒い車でドアが全部開いていて、運転席のドアが。それでエアバッグが出ていて、それはもう動かない感じの車だったよ。破損がすごくて」「黒い服の人がぶつかったのかなと思いながら、横を通っていった」と話す。
いったい車を盗んだのは、何者なのだろうか。近くの住宅の玄関を映した防犯カメラには、衝突した車を放置して逃げ出した、上下黒い服の男が目撃されていた。
この男、手袋と靴まで黒ずくめだが、頭には青いタオルのようなものを巻いている。さらに、この10秒ほど前には、何者かの足元も目撃されていた。
そして、庭先を映していた防犯カメラには、画面左側にポシェットを下げた男、画面右側にポシェットを下げた男、そして頭にタオルを巻いた男の姿があった。
盗んだ車で衝突事故を起こした泥棒は、3人組とみられている。一連のビッグモーターを狙った中古車泥棒とも、関連しているのだろうか。
セキュリティ突破で大量盗難…犯罪組織の手口か
元埼玉県警・捜査一課の佐々木成三さんは「(ビッグモーター共通の)セキュリティーを突破すれば、大量の車を盗むことができるという考えを持った犯罪組織の手口」と分析。また、3人組が29台全て盗んだのかどうかについて、「グループは一緒だと思います。ただ実行犯がそれぞれ店舗ごとに違う可能性もある」と答えた。
3人は「ビッグモーター」を狙った組織的な泥棒グループの一員の可能性があるという。警察は、逃げた3人が車を盗んだ可能性が高いとみて、捜査を進めている。
(「イット!」 4月15日放送より)
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