2024年4月3日、宮崎県宮崎市の大学のグラウンドで「落雷」による事故があり、高校生18人が救急搬送された。現場近くにいた人によると「予兆のない落雷」だったということだ。

4月3日午後2時40分ごろ、宮崎市の大学にある鵬翔(ほうしょう)高校のサッカーグラウンドで落雷事故があった。グラウンドでは当時、鵬翔高校と熊本県の鹿本(かもと)高校の交流試合が行われていた。

この記事の画像(6枚)

ウォーミングアップ中に、鹿本高校のベンチの近くに雷が落ちたとみられ、グラウンドの一部には黒い跡のようなものが残っていた。

落雷で鹿本高校の部員18人が病院に搬送され、このうち2人が一時意識不明の重体になった。その後1人は意識が回復し、もう1人は集中治療室で治療を受けているということだ。

部活動中に生徒が雷に打たれる事故は、10年前に愛知県でも起きている。

2014年8月、扶桑町の高校のグラウンドで、野球部の試合中にピッチャーの男子生徒(当時17)に雷が直撃し、男子生徒は病院に搬送されましたが死亡した。

この日は大雨でしたが、雨が止んで試合を再開しようとした際に、雷が落ちたという。

近所の人(2014年):
雷がしょっちゅう鳴っていて落ちたという感じじゃなく、前にも後にも1発きり。雷が落ちるような暗い天気じゃなかった

雷の予兆を感じなかったという点は、今回の宮崎市の事故でも共通していた。

3日、宮崎市内ではバケツをひっくり返したような雨が降り、雷注意報が発表されていたが…。

近所の人:
雨は降っていましたけど、雷は鳴っていなかった。一瞬ピカーッと光って、ドーンって音がしたから。その一回だけでしたね、雷は

鵬翔高校の教頭:
全くそういう予兆がなく雷音もしない中で、いきなりドンッという形でした

落雷は1回だけで、予兆もなかったという。

突然の雷の危険性について専門家は…。

電力中央研究所の斉藤幹久上席研究員:
雷雲がある所から横方向に10km以上、雷の放電が伸びて落ちることはあり得る話なので、だいぶ遠い所に落雷した例と考えられます。雷の音や光は10kmくらいまでは分かりやすいんですけど、それから離れちゃうとなかなか感知できないこともあります

専門家は、グラウンドのような開けた場所は近くに高い建物などがないことから、雷が人に落ちやすいと指摘。雷注意報が出されている時は、屋外での活動を控えることが重要と説明している。

(東海テレビ)

東海テレビ
東海テレビ

岐阜・愛知・三重の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。