小林製薬の「紅麹」をめぐる問題は長野県内にも影響が広がっている。伊那市の酒造会社や茅野市のみそメーカーもこの「紅麹」を使っていたとして一部商品を自主回収している。いずれもこれまでに健康被害などの報告はないという。
全国で相次ぐ商品の自主回収
小林製薬の紅麹原料が入ったサプリメントを摂取した人から腎疾患などの症状が確認された問題。
1人の死亡も確認され小林製薬は「因果関係が疑われる」として調査している。
また、この紅麹を使った商品の回収が全国で相次いでいる。
この記事の画像(6枚)酒造会社「わからないこと多い」
伊那市の酒造会社「仙醸」。
「黒松仙醸どぶろくロゼ」は、2018年から小林製薬の紅麹を着色のために使用し、県内外の小売店などに出荷していた。
小林製薬からは連絡がなく予防的に3月25日から商品の販売を中止し、自主回収を始めた。
「仙醸」の黒河内貴社長は、「紅麹は人工的な着色料ではなく天然由来で安心・安全という認識だったが、わからないことが多い、急に問題が出てきた。小林製薬が調査しているという話なので、どのロットに問題あるかなど結果を待ちたい」と話す。
みそにも使用…自主回収
また、茅野市の山高味噌の「信州甘口紅麹みそ」も自主回収を進めている。
通信販売や首都圏の百貨店などで販売していて、約550個が対象だ。
このほか、諏訪市のみそメーカー「竹屋」も「塩ひかえめ紅麹仕立て」の自主回収を発表していて、県内企業では少なくとも3社に影響が出ている。
なお、いずれもこれまでに健康被害などの報告はないという。
(長野放送)