ニューヨークの地下鉄における暴行や強盗などの犯罪件数が2024年に入り13%増加している。
ニューヨーク州のホークル知事は、警察官250人、州兵750人を配備して警戒にあたるように指示を出した。

駅構内でチェロを演奏していた男性を突然殴る女

2月アメリカ・ニューヨーク市内にある地下鉄の駅で撮影された動画には、衝撃の場面が収められていた。

チェロを演奏していた男性の後頭部を床にあった金属製の水筒で突然殴る女
チェロを演奏していた男性の後頭部を床にあった金属製の水筒で突然殴る女
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駅構内でチェロを演奏していた男性に女が近づき、床にあった金属製の水筒で男性の後頭部を突然、殴打。 殴られた頭を抱える男性。 女はその場から逃走するも、その後、逮捕された。

ニューヨーク地下鉄の駅は多くの人が行き交う中、銃を手にした兵士が警戒にあたるなど、緊迫した空気に包まれている。

地下鉄での犯罪行為をめぐっては、刃物を持った男が通行人に襲いかかる事件や、走行中の車内で暴力行為に及ぶなどのトラブルが多発。

2月には、地下鉄駅構内で若者グループが口論の末に発砲し、1人が死亡する事件も発生した。

相次ぐ地下鉄での犯罪行為を受け、ニューヨーク州のホークル知事は、「わたしたち(ニューヨークの)地下鉄に対する、このような恥知らずで凶悪な攻撃は、決して許されるものではありません!」と怒りの声明を出した。

ホークル知事はそのうえで、ニューヨーク地下鉄に警察官250人、州兵750人を配備し、あわせて1000人態勢で警戒にあたるよう指示した。

地下鉄での犯罪件数は2024年に入り13%増加

駅構内だけでなく、電車の中でも多く発生している事件。その対策の1つとして、駅の改札前では荷物検査が行われている。
7日、市内の地下鉄の駅では、銃で武装した兵士や警察官が手荷物検査を行うなどの警戒にあたっていた。

利用客からは、「(地下鉄駅で)日に日に犯罪が増え、外に出るのが怖いくらいです」「(地下鉄で)いつも人が死んでいるって聞くんだ」などといった声が上がった。

現地警察によると、地下鉄での暴行や強盗などの犯罪件数は、2024年に入り13%増加しているという。
こうした実態をふまえ、ホークル知事は今後、地下鉄などで犯罪を起こした人物に対し、電車の利用を禁止するなどの対応を検討している。
(「イット!」 3月8日放送より)

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