中東情勢が緊迫化し、紅海周辺の船舶にイエメンの武装組織フーシ派が攻撃を繰り返す中、ヨーロッパなどから日本が輸入する商品に影響が広がりつつある。

この記事の画像(6枚)

東京都内のワイン専門店では、一部商品の入荷がストップしている。

この店では、1月、スペインから入荷する予定だったワインが届かず、代わりにオーストラリア産のワインを置いているという。

スペイン産のワインが届かなくなったのは、海上輸送が混乱しているため。紅海周辺でフーシ派による船舶への攻撃が相次ぐ中、スエズ運河の航行が2023年の半分に減る一方で、アフリカの喜望峰を回るケースが倍増し、輸送時間やコストが増えつつある。

エチオピア産コーヒー豆などにも影響

影響は、コーヒー豆にも。 一部のコーヒー豆の到着が遅れているという。

アンモナイトコーヒーマーケット・長戸努代表は「エチオピア産コーヒー豆が1カ月ほど遅れるという連絡をいただきまして、非常に人気の豆ですので、今後、非常に店としては心配しております」 と危機感をもつ。

コーヒーの国際価格は、フーシ派の攻撃が激しくなった2023年11月以降、上昇傾向を強めていて、専門家からは「世界的にコーヒー需要が強まる中、フーシ派の活動がさらに激しくなれば、店頭価格があがっていく可能性もある」との見方も出ている。

フジテレビ
フジテレビ

フジテレビ報道局が全国、世界の重要ニュースから身近な話題まで様々な情報を速報・詳報含めて発信します。

経済部
経済部

「経済部」は、「日本や世界の経済」を、多角的にウォッチする部。「生活者の目線」を忘れずに、政府の経済政策や企業の活動、株価や為替の動きなどを継続的に定点観測し、時に深堀りすることで、日本社会の「今」を「経済の視点」から浮き彫りにしていく役割を担っている。
世界的な課題となっている温室効果ガス削減をはじめ、AIや自動運転などをめぐる最先端テクノロジーの取材も続け、技術革新のうねりをカバー。
生産・販売・消費の現場で、タイムリーな話題を掘り下げて取材し、映像化に知恵を絞り、わかりやすく伝えていくのが経済部の目標。

財務省や総務省、経産省などの省庁や日銀・東京証券取引所のほか、金融機関、自動車をはじめとした製造業、流通・情報通信・外食など幅広い経済分野を取材している。