山形・最上町の男性が日本初のおむすび型のサウナを開発し、魅力の発信に奮闘している。男性の次なる目標は、赤倉温泉に貸し切りサウナを整備し、「癒やしの桃源郷」にすること。活動のきっかけは自らを襲った病魔との戦いだった。

サウナの“桃源郷”を作りたい

2月13日、最上町にある「赤倉温泉」で、サウナを楽しんでいる様子を配信するインスタライブが行われた。企画したのは、理想の温浴を追い続けるウェルスハシモト代表の橋本広幸さん(54)だ。

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「ロウリュで心も体も熱くなっておりますけれども…」などと語りながらサウナの魅力を発信する橋本さんには、大きな目標がある。

赤倉温泉を「サウナリトリートの桃源郷にしたい」と語る橋本さん
赤倉温泉を「サウナリトリートの桃源郷にしたい」と語る橋本さん

ウェルスハシモト代表・橋本さん:
赤倉温泉をサウナリトリートの“桃源郷”にしたい

町内で住宅リフォームの会社を経営する橋本さんは、父親が一代で築いた建具店を継ぐため29歳で脱サラし、実家に戻った。しかし、自営の厳しさに直面し、昼も夜もなく働く毎日が家庭に亀裂を生み、離婚。そしてそのころから身体に異変が起きた。

サウナとの出会いは突然の“病魔”

ウェルスハシモト代表・橋本さん:
痒疹(ようしん)になった。赤いぽつぽつが出だして掻きむしりが続いて全身に広がった

医者からは「一生付き合っていかないといけないよ」と言われた。そんな時に出会ったのがサウナだった。

ウェルスハシモト代表・橋本さん:
体にたまった毒素を出した方が良いと思い、サウナに入ったら自分の体が改善し出したのがわかった。水回りのメーカー時代の知識も生かして、自分で理想のサウナを作ろうと

材料に選んだのは地元・最上町の木材。地域に根ざした「建具屋」としての使命感からだ。
そして試行錯誤の末、たどり着いたのが自宅やキャンプでも楽しめるおむすび型のプライベートサウナ「Omusubi(おむすび)」だった。

県工業技術センターの力添えで、アルミと木の組み合わせで放射熱の数値を計測したところ、“おむすびの形状”が最適だとわかった。現在は特許を出願中だという。

橋本さんの新たな挑戦始まる

折しも、サウナブーム。体験会での反応も上々で、橋本さんは仲間とOmusubiを核とした新たな挑戦を始めた。

それは、赤倉の温泉宿「湯の原」に、貸し切りの癒やし空間「サウナリトリート」を整備すること。クラウドファンディングを立ち上げて支援を呼びかけている。

ウェルスハシモト代表・橋本さん:
「Omusubi」という名前は形もそうだが、裸になればオープンハートな話ができる。“人と人とを結ぶ”空間になったらうれしい

身体も心も整えてくれるサウナの魅力を世界へ。「湯の原サウナリトリート」は2024年5月にオープン予定。

(さくらんぼテレビ)

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