マイページ
地元の人も知らないことわざ「土佐でこわいは横目かシラか」を徹底調査 室戸に伝わる“恐怖のシラ”とは【高知発】|FNNプライムオンライン
こんなニュースも、ありました。

地元の人も知らないことわざ「土佐でこわいは横目かシラか」を徹底調査 室戸に伝わる“恐怖のシラ”とは【高知発】

Google ニュース プリファードソース

高知県の室戸地区に伝わる言い伝え「土佐でこわいは横目かシラか」。この一見、意味が全くわからないことわざを調べていくと、驚きの新事実が判明した。

地元の人もわからない“ことわざ”

海の安全を守る高知海上保安部の広報誌「海の暦」の中には、天気のことわざが書かれている。その中で、室戸地区に伝わる、「土佐でこわいは横目かシラか」というなんのことやら全くわからないことわざがある。

この記事の画像(13枚)

ことわざの発祥地とされる高知・室戸市。
室戸岬町の港で漁業関係者に「土佐でこわいは横目かシラか」という言葉を知っているか聞いてみた。

ーー「土佐でこわいは横目かシラか」ということわざを知っている?

漁協職員:
ちょっと分からないです。

漁師歴40年のベテラン:
いや、分からへん。恥ずかしい。

地元住民30人に聞いたところ、知っている人はまさかのゼロだった…。

例の“ことわざ”知る者現る

行き詰まっていると、住民から「知っている人がいる」との情報が。

室戸で生まれ育って90年の小松明生さん。
小松さんは若い時から知っているそうで「土佐でこわいは横目かシラか。『横目』言うたら『巡査』のこと」と教えてくれた。

「横目」は横目付とも言い、戦国時代に不正を摘発した武家の職名を指し、今の警察にあたるという。

では、「シラ」とは何を指す言葉なのだろうか。

小松さん:
「シラ」は西からの突風のこと。昔は船も全部ひっくり返るぐらい風が吹いた。白波が立つから「シラ」と言う。

小松さんによると、「シラ」は11月から3月にかけて西から吹く突風のこと。「シラ」が吹くと海は大しけとなり、漁船が転覆する被害も出たという。

小松さんの父親・兄・弟の3人も「シラ」の高波に流されて亡くなっているそうで、子どもながらに「シラ」が怖かったそうだ。

室戸市民にとって恐怖の「シラ」について、ウェザーマップ・鈴木悠気象予報士に聞いた。

ウェザーマップ・鈴木悠気象予報士:
西高東低の冬型の気圧配置になるときは、四国地方は北西からの風が強まりやすい。北西からの風は、とおせんぼするものがない。周防灘から豊後水道を抜けてくる。風が、太平洋に抜けた後は、北西からの風が西寄りに変わっていく。
これが室戸付近に強い西風をもたらして、海上では波が高くなる。これがおそらくシラだと考えられる。

実際に、室戸では2023年11月18日、冬型の気圧配置の影響で西からの風が強まり、最大瞬間風速21.7メートルを観測。暴風警報が発表された。

ウェザーマップ・鈴木悠気象予報士:
最大瞬間風速20メートル以上になると、何かにつかまっていないと立っていられなかったり、波の高さだと3メートル以上になると考えられ、船もかなり危険な状況になる。これからの時期もかなりシラには注意が必要。

当時の子どもたちの恐怖の存在「センチ」

さらに、このことわざには、驚きの続きがあることがわかった。

小松さん:
土佐でこわいは横目かシラか まだまだこわいは津呂のセンチ。

津呂はかつて、遠洋マグロ漁が盛んだった地区。そして、“センチ”とは「便所」のこと。

水洗トイレのない時代に使われた汲み取り式の通称「ボットン便所」は、当時の子どもたちには恐怖の存在で、小松さんも底に落ちそうで怖かったと話す。

大人用のボットン便所では、子どもは足を大きく広げるつらい姿勢になるため、板を置いて、足場を確保していた。それでも、万が一落ちると、母屋から離れているため気付かれないという恐怖もあった。

つまり、昔の室戸の人たちは、巡査やシラよりも、ボットン便所が怖かったということわざだった。

また、ことわざに登場する「横目」、つまり、室戸の巡査は怖いのか、地元の長老に聞くと「昔の警察官は怖い印象だったが、今は違う。例えるなら友人のような存在だ」と話していた。

(高知さんさんテレビ)

高知さんさんテレビ
高知さんさんテレビ

高知の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。

  • 1
  • 2
関連記事
【よく一緒に読まれている記事】
“日本一速い”小学生女子100mで「日本新」…陸上3きょうだいの末っ子 目指す五輪への道【高知発】
“日本一速い”小学生女子100mで「日本新」…陸上3きょうだいの末っ子 目指す五輪への道【高知発】
こんなニュースも、ありました。の他の記事
「鹿児島産」は嘘だった…ふるさと納税の返礼品に県外牛肉を混入、元取締役を起訴 寄付総額7億円超 事件の全容解明は
「鹿児島産」は嘘だった…ふるさと納税の返礼品に県外牛肉を混入、元取締役を起訴 寄付総額7億円超 事件の全容解明は
都道府県
「兄がいなければここまで速くなれなかった」インターハイ男子100mバタフライ優勝・西小野友靖 日本代表の兄も成し遂げられなかった頂点に立つ
「兄がいなければここまで速くなれなかった」インターハイ男子100mバタフライ優勝・西小野友靖 日本代表の兄も成し遂げられなかった頂点に立つ
スポーツ
見過ごされていた
見過ごされていた"慣例" 半世紀以上にわたり県が議員連盟に最大1200万円の補助金 明らかになった“歪な関係” 試される県と県議会のあり方 【福岡発】
政治
アジア選手権で悔し涙! 女子バレー日本代表が9月16日からのアジア大会に向け鹿児島・薩摩川内で合宿
アジア選手権で悔し涙! 女子バレー日本代表が9月16日からのアジア大会に向け鹿児島・薩摩川内で合宿
スポーツ
一覧ページへ
×