「華麗なる一族」や「山本海苔店」などのCMで知られる、女優の山本陽子さんが亡くなった。
81歳だった。

山本陽子さん(当時76)「今度も舞台の上で、丁々発止で演じたい。どうぞよろしくお願いします」

山本さんは高校卒業後、野村証券に勤務。
日本橋での3年間のOL生活を経て、日活ニューフェイスに合格した。

1964年公開の高橋英樹さん主演の映画「抜き射ちの竜 拳銃の歌」でヒロイン役を務め、人気女優としての1歩を踏み出した。

その後も、「華麗なる一族」などの映画をはじめ、数々のドラマや舞台に出演。
清楚な役はもちろん、悪女役でも注目され、長きにわたり一線で活躍した。

山本陽子さん(当時30代)「(大切なのは)一生懸命とにかくやること。下手は下手なりに頑張ります!」

私生活では、生涯独身を貫いた山本さん。

山本陽子さん(当時30代)「特に特定の人で見ていただきたいという方は、今のところいません! 残念ながらね! 早くそうならなきゃいけないと思いますけどね!」

そんな山本さんの代名詞といえば、1967年から出演していた山本海苔店のCM。

起用されたきっかけは、同じ「山本」姓であることや、山本海苔店の本社がある日本橋で会社員をしていたことなどだそうで、専属タレント契約の世界最長記録として、ギネス世界記録に認定もされている。

2月には、ブレークのきっかけとなった映画で共演した高橋英樹さん(80)とトーク番組に出演し、元気な姿を見せていた山本さん。

突然の訃報に、高橋さんは「山本陽子ちゃん!!! つい先日、ご一緒したばかりでした。日活映画時代の話で盛り上がり、ラインも交換しました。あまりにも突然なことで息も詰まりました。ご冥福をお祈りいたします」と公式ブログでつづった。

昭和を代表する女優がまた1人、旅立った。